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今朝起きたら冬のにおいがしました。
昨夜からの強い風が運んできたのでしょう。 季節ににおいがあると意識し始めたのはたぶん大学生になってから。 季節感が乏しい都会で 体が変化を欲してかぎ分けるようになったのか はたまた意識が自然に向くようになったのか。 排気ガスまみれの街で 微かに空気が変わる瞬間に 敏感になったのかもしれません。 春は柔らかで緑のにおいがするし 夏はカルキが蒸発したようなプールのにおい。 秋は紅葉した葉の甘いにおいで 冬は冷たい水や氷のにおい。 こんなにはっきり違うのに なんでそれまで気にしなかったのだろう… そんな疑問は地元に帰ってきてあっさり解決。 空気で感じなくても 変わり目がはっきり目に見えるし 稲作の過程で出てくるにおい、 田植えや稲刈りの時のにおいで 無意識に体感してたんですね。 刈り取って干した際のにおいがしなくなった頃に冬が来る。 ついでに風も強くなるし。 この頃になると あぁ、待降節だ と思います。 高校がミッション系だったので クリスマス前に馬屋を作ったり 学校中を飾りつけをして クリスマスに備えたりしていて。 その期間を待降節と呼んでいました。 遅くまで残った帰り道、 風がひどく強くて けれど空をみあげると やけに星が輝いていて。 イエス様がいらっしゃる前に風が空を清めているのだと 誰かがいっていました。 もっとも じゃあ南半球は? などと突っ込んだりもしましたが それに気付いたのは大学生になってから。 あの頃はなんかそれでよかったのですよ。 それがよかった。 よいことをしたら馬屋の飼い葉桶に藁を一つ入れます。 来たる嬰児を柔らかな気持ちで包むために。 けれどそれがなかなかできなくて そんな自分に苛々したり。 私はクリスチャンではないけれど やはり入れたかった。 季節に気付くとその頃にあった 色々な気持ちが思い出されます。 どうやら私の記憶はにおいと接続がいいらしく。 ふとにおいを感じた時に 急に思い出して 恥ずかしくなったり なんだか嬉しくなったり。 また冬が来ました。 こんなことをまじめに考えた今日を いつか、冬が来た朝に 照れながら思い出すのかもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.11.12 22:26:31
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