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キラキラとたくさんの光を反射させながら
心に落ちてくるもの 美しくも悲しいいびつなカケラ どこまでも純粋で どこまでも優しい… 坂木司さんのひきこもり探偵シリーズ読みました。 『青空の卵』 『仔羊の巣』 『動物園の鳥』 (全て創元推理文庫) 昔いじめられたことがきっかけで 在宅プログラマーでひきこもりの鳥井真一。 そんな友人を外に連れ出すために、彼を第一優先事項として 就職先まで決めた坂木司。 物語は坂木くんの視点で語られます。 坂木君が出会う(巻き込まれる?)日常の中の不思議、 それを鳥井君が渋々名推理していきます。 ミステリーとして確かに面白いのですが それ以上に 五感をフル稼働しながら読めるせいか すごく読みやすく感じます。 物語には沢山のお菓子や手料理がでてくるのですが それがすごくおいしそうで! 読んでるだけでお腹が空きます。 また季節感や匂い、ものの手触りなど ないものが実感できるほど真に迫っていて 共感しやすかったため、 安心して読みやすかったのかもしれません。 それから注目すべきは成長と人間関係。 ある意味、ミステリーよりこっちのがドキドキします。 ひきこもり探偵こと鳥井くんは 少しずつ坂木くんを通して 人と関わっていくようになります。 それが ほほえましかったり、ひやりとしたり 大きな揺れ幅のある感情に 一緒に振り回されてみたり。 現実は残酷だけれど 真実はとても優しい。 読んでいて、 時々鋭利な刃物を突き付けられている気分に なることもありますが 同時に泣きたくなるほどの優しさに出会います。 優しくなりたいと思います。 なんだかすごくいい話を友人から聞いたような 明日の活力になる本です。 オススメです! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.12.20 01:20:30
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