日本人の起源に迫る
八切止夫の『天の日本古代史研究』(作品社)に描かれた日本の歴史は、非常に面白い。多分に感覚的に書かれているので、八切説を証明するのは難しいが、おそらく八切の主張するように、われわれのご先祖様は、黒潮に乗って東南アジア方面からやって来た「天の王朝」の人々だったのだろう。彼らは八幡(ヤバン)と呼ばれた。象徴する言霊は「八」だ。やがて大陸からやって来た崇神と共存共栄を図り、おそらく白山、飛騨、近江、大和にかけて崇神王朝を形成するが、ヤマトタケルノミコトが中国系の武内宿禰に暗殺されたのを契機に、衰退する。武内宿禰は彼らの歴史を奪い、日本を植民地にすることに成功した。追われた天の王朝の人々は神奈川を中心に蘇我王朝、加賀を根拠地とする白山王朝の二つに分かれて、失地回復を狙った。古代海人族の富士王朝もあり、日本はいくつもの民族が別々に独立して存在していたようだ。やがて吉備、中国地方を支配していた中国勢力が、兵庫県をコロニーにしていた韓国勢力とのちに桓武を出す河内王朝と連合軍を組み、中国からの大量の鉄製武器を用いて天の王朝の人々を滅ぼし(桃太郎の鬼退治)、彼らを奴隷とした。これが学校では教えない真実に近い歴史ではないかと思う。