不思議な世界(その52)
超能力者列伝12(秋山眞人)その惑星の建物も不思議な形をしていたと、秋山は言う。旧約聖書に出てくるバベルの塔に似た建物がたくさんあった。「渦巻き状のデコレーションケーキみたいな建物」だ。ピラミッド状の建物もあり、それらの形状はすべて、波動的な意味があるという。宇宙人は秋山に、「そういう形自体が、そこで暮らす人達の意識を守ったり波動を高めたりする作用があるのだ」と説明したそうだ。秋山によると、そうした建物はそのまま母船型UFOになるのだという。住宅兼宇宙船というわけだ。それが高層マンションのように立ち並んでいる。「その光景は圧巻であった」と秋山は語る。街中の道路は舗装されておらず土の地面だが、水晶のようなガラス質のものが敷き詰められており、キラキラと光っていた。宇宙人はガウンのようなものをまとい、顔立ちはハーフのような美男美女が多かったという。その宇宙人たちは各自、自分の情報が記録されている小さな石のカードを持っていた、と秋山は言う。地球のIDカードのようなもので、このカードを使えば、食品などの必要物資が支給される。カードの表面には象形文字のようなものが書かれていた。秋山の解釈では、そのカードでどれだけ支給してもらえるかは、その人がどれだけ創造的な働きをしたかによって違ってくる。カードには、その人がいかに創造的に想念を使ったかが記録され、それに応じた物品が支給されるのだという。秋山はこうも説明する。この惑星の人には、いわゆる「競争」や「闘争」という考え方がない。人と人を比較するという概念もほとんどない。勝ち負けがあるスポーツもないのです。ではどうやって文明を発達させるかというと、独創性・創造性を発揮してどれだけほめられるかという価値観が原動力になるのだと思います。秋山はその惑星のスポーツも目撃した。もちろん、そこには競争はない。「ポスポス」と呼ばれるサーフィンのような遊びだという。まず、気功でやるように両手のひらを向かい合わせ、手のひらの間にある種のエネルギーを作り出す。「思念によって空間からエネルギーを抽出する」のだという。宇宙人はその抽出したエネルギーを、両手を広げながらまるでゴムを伸ばすように帯状にして、そのまま縄跳びをするように腕を2,3回回転させて体の周りにめぐらせる。すると周囲にエネルギーの球ができあがり、その宇宙人はすっぽりとそのエネルギー・ボールに包まれる。まるで大きなシャボン玉の中に宇宙人が入ってしまったようになる。準備が整うと、宇宙人たちは思念力によって「シャボン玉」を浮き上がらせ、惑星の大気圏外ぎりぎりのところまで飛び上がったり、サーッと降下したりを繰り返す。上下左右、緩急、自由自在に飛び回る。まるで宇宙サーフィンだ。エネルギーの玉は、中に入っている人のオーラに反応して色とりどりに輝く。「たくさんの光が乱舞する姿はとてもきれいだった」と秋山は言う。(続く)=文中敬称略