丹生神社とフナトノカミ
駆け足で伊勢(三重県)方面の写真をご紹介しましょう。多気郡にある丹生神社です。丹生神社というと、すぐに浮かぶのが水銀とか鉱脈ですね。というのも、丹は朱砂を意味し、その鉱脈のあるところが丹生だからです。朱砂を精錬すると、水銀となります。金鉱石は丹生によって精錬されてはじめて純金となるということです。水銀だけでなく、鉱物の産地がどこにあるのかは、古来非常に大事な情報でした。正統竹内文書によると、ヤマトタケルノミコトによる「東国平定」など全国行脚も、他部族の平定のほかに、こうした鉱脈を確保したり、鉱脈地図を作製したりするのが目的だったとか。その鉱脈地図は、白鳥ラインとも関係してくるのですが、「謎の白鳥ライン」についての私の原稿は12月号あたりに月刊誌に掲載されるかもしれません。掲載が決まりましたらご連絡いたします。丹生神社境内に鎮座している山の神。何の説明も書かれていません。先日ご紹介したフナトノカミを祀ったものであるとの伝承があるそうです。神武以前に存在した古代日本の神様でしょうか。