5000年前の驚異の測量技術(その48:ケンジェル王のピラミッド)
古代エジプトの主要ピラミッドの最後を飾るのは、ケンジェル王のピラミッドです。第13王朝のファラオであるケンジェル王が南サッカラに建造しました。元々の高さは37・35メートル。古名は不明です。右下の(5)がケンジェル王のピラミッドです。(3)のペピ2世と(2)のシェプセスカフ王のピラミッドを結んだ直線上に建造されました。その直線は、(6)の詳細不明の構造物とケンジェル王のピラミッドを結んだ直線と直角で交わります。また、ギザ台地の第三ピラミッドとイビ王のピラミッドを結んだ直線上にもあり、黒いピラミッドとほぼ南北線(時計回りに0・17度の傾き)を形成します。いかがでしょうか。これで主要33基のピラミッドの建造場所がどのような測量で決められたかをすべて説明したことになります。これだけのことをわかっているのは、このブログの読者と私だけです。ちょっと得したような気持ちになりましたでしょうか。これだけのことを調べるのは大変だったのではないかと思われる読者もいるかもしれませんが、実はたった一週間で33基全部の位置を調べることができました。これもグーグルアースと国土地理院のソフトのお蔭です。次回はちょっとだけ、そのノウハウをお教えしましょう。(続く)