竹内文書と正統竹内文書(神武~景行天皇の即位年)
再び『古事記の邪馬台国』を見ていきましょう。重要なのは、神武天皇が即位した年が明確に記されていることですね。紀元前660年ではなく、西暦57年です。以前は西暦56年ではないかと計算していたようですが、最終的には57年で決着したと書かれています。 この後竹内氏は、次々と歴代天皇の即位年を明らかにしていきます。綏靖75年安寧107年懿徳124年孝昭140年孝安157年孝霊171年孝元186年開化204年崇神220年垂仁254年景行304年 すごいですね。完璧です。これで魏志倭人伝など中国の記録がすべて読み解けます。私も『日本書紀』のお手盛り具合の法則を見出そうとして、計算式を作ってある程度の即位年を推定したことはありますが、竹内氏の口伝が正解だとすると、それぞれ約10~30年はずれていました。でもそれさえ、神武天皇の即位年が56年ごろであると竹内氏から聞いていたからできたんですけどね。 こうして欠史八代とされた歴史が詳らかになったわけです。(続く)