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テーマ:不思議な世界(701)
カテゴリ:不思議な世界
超能力者列伝(堤祐司1)
秋山眞人や北川恵子の宇宙人についての話や、正木和三の物質化や予知の話は信じられないと言う懐疑派の中でも、振り子で水脈を探り当てることで知られるダウジングなら信じられると言う人は意外と多いのではないだろうか。ダウジングとは、ヨーロッパなどでは昔から日常的に行われている「技術」とも呼べるようなもので、振り子や曲がった針金を使って、地中に埋設されている水道管や水脈、水源などを探知するものだ。 日本でも少なくとも1980年代前半までは、東京・武蔵村山市などの水道局が地中の水道管の埋設具合を知るためにこの技術を使っていた。ところが、そのことがテレビで放映されると、一部の納税者から「市民の税金をオカルトに使うとは何事だ」との苦情が寄せられたため、表向きはダウジングはやっていないことになっているのだという。 そのダウジングを日本に普及させようとしているのが、日本ダウザー協会の堤祐司会長だ(ダウザーはダウジングをやる人のこと)。 堤は10歳のとき、当時住んでいた山口県宇部市で、向かいの家の屋根の上を飛ぶオレンジ色の楕円形UFOを目撃。またそのころ、自分がどんどん小人のように小さくなり、周囲のものが巨大化する体験もしているという。そうした体験に加えて精神世界関連の本を集めていた兄の影響もあり、ミステリーや精神世界に興味をもつようになった。 14歳のときに、本でダウジングという技術があるのを知り、水脈探しなどを体験するようになった。それ以来、ダウジングに魅せられ、1984年に日本ダウザー協会を設立。英米のダウジング団体とも交流を開始した。 堤によると、ダウジングに似たような技術は、約4000年前の中国、古代エジプト、インカのほか、オーストラリアの原住民アボリジニなどにより世界各地で使われてきた。旧約聖書ではモーゼが水脈探しのダウザーとして登場、真言宗の開祖・空海もダウザーのような活動をしていたという。 ダウジングは、水脈を探すためだけに使われるのではない。油田や鉱脈、あるいは「なくした物」「置き忘れた物」を探すこともできる。面白いのは精神を探るダウジングもあり、たとえば、「恋人が考えていること」といった人の考えも知ることができるのだと、堤は言う。 ダウジングに使う基本的な道具は4つある。ここではそれぞれについて詳しくは説明しないが、たとえば振り子を使った場合、縦に往復(直線)運動をしていたものが、回転運動を始めたら、「探しているものはこの方向にありますよ」(方向指示)とか「探しているものはここにありますよ」(発見)という反応であるのだという。 堤は「ダウジングはただの技術ですから、30分もあれば、誰でもできるようになりますよ」と言う。確かに、精度に差はあるにせよ、誰でもすぐにできるようになる。しかし、ダウジングの不思議なところは、どうして当たるのか、その理由がまだ完全に解明されていない点だ。 (続く)=文中敬称略 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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