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テーマ:今日見た舞台(965)
カテゴリ:カテゴリ未分類
ご招待で、娘と二人、ナント無料で観てきました
観劇なんて何年ぶり、いや何十年ぶりでしょうか! というか、演劇にはまったくウトいので、良いも悪いも分からず、「へえーっ」という思いで観てきました。 ミュージカルで、演目は「モモ」。原作は、ファンタジー界ではもはや古典とも言うべき、ミヒャエル・エンデの『モモ――時間どろぼうと ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語』です。 子役さんもたくさん出演してましたが、彼らをふくめて最近の俳優さんは、みんな顔良し、スタイル良し、歌もダンスも上手。何というかあか抜けて日本人離れしていて、洋風ファンタジーでも全然おかしくないのですね。 で、ストーリーは前半はだいたい原作を追っていて、後半は少しはしょった感じでパタパタっと終わってしまいました。 思うのですが、『モモ』って話がとても難しいのですよ。子供向けの話なのに、肝心の時間泥棒や時間とは?というからくりが、簡単に説明できないほど哲学的。それに、モモが老賢者マイスター・ホラ(「ホラ」は英語でいうとhourで、つまり時間という意味)の家で体験する、時間の花(時間の本質)を見るという秘蹟は、演劇ではやりにくいだろうな~と思われます。 だから、物語の核である部分がどうしても説明口調になって分かりにくいし面白くない。本で読んでさえちょっとそんな感じで、これはエンデの特徴なんでしょうけど、伝えたいイメージや哲学が大きすぎて、受け取る側が両手を広げていっぱいいっぱいがんばらないとあふれてしまいそうになるんですね。 時間的にも空間的にも制約がある舞台で、子供向けにそれをやるのは、ほんとに大変だと思います。原作を知っている人は楽しめたでしょうが、私の娘などは、ちょうど前半までしか本を読んでいなかったので、大事な後半がどこまで理解できたかちょっと疑問です。 何年も前に映画も観ましたが、後半は特に、映画の方が分かりやすいかなと思います。 とはいえ、時間泥棒の灰色人間たちの演出は、舞台の演出が、原作以上の面白さを出しているところもあって、興味深く感じました。 たとえば、原作(と映画)は時間泥棒は男ばかりで、「灰色の男たち」と呼ばれています。しかし、この演劇では女の時間泥棒も登場。モモの親友であるジジが人気スターになって秘書に仕切られてしまう時、この秘書役の女性が、演劇では灰色人間になっていました。なるほどね。 ともあれ、20代の時に夢の遊民社の舞台を1度観て以来の、私にとっては珍しい体験でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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