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夏休みも終わり、朝晩ようやく涼しくなり、・・・何とかブログに戻ってきました。
今日は私の創作活動の恩師、漆原智良先生の手がけた『希望がわく童話集 白いガーベラ』のご紹介です。 あの震災から半年になろうとし、そのうえ近日は紀伊半島でもすさまじい災害があったりして、いまだにニュースなどでたいへんな状況を目にするたび、何かできることないかなあと感じる人は多いと思います。 この本は、童話作家の人たちが、 わたしたちに/何が できるのでしょうか? ぎえん金を おくりましょうか。 絵本を おくりましょうか。 読み聞かせに いきましょうか。 そうだ!/みんなで 子どもや おとなの よろこぶ/童話を 書きましょう。 希望の わく童話を。 --漆原智良「ひとこと」 と、1か月ほどで新作童話&挿絵をかきおろした、朗読音声付き(音筆でタッチすると聞けます)の童話集です。 すでに七月に200カ所の避難所へ届けられたほか、東京の国際ブックフェアで発表・サイン会が行われたそうです。 私は漆原先生からサイン本をいただいたのですが、疲れた一日の終わりなどに開くと、ふっとなごみます。童話っていいなあと、改めて実感。 冒頭は内田麟太郎(『ともだちや』シリーズとかの)の、笑える短編。ややこしい筋なんかなくて、ふとした言葉遊びでつづられていく、おかしな動物たち。言葉遊びも別に、妙にひねっているわけでなし、ショッキングでなし、普通にありそうで普通はなさそうな、そんなレベル。これぐらいがちょうど、心がほぐれるんですね。 それから、小学生ぐらいの子どもの出てくる、日常の一こまをえがいた童話がいくつか。都会では味わえない風物や人情をえがいたものもあり、大人が読むと何だかなつかしい気持ちになれます。 最後は漆原先生の原点ともいうべき八丈小島の生活をモデルにしたであろう童話です。(以下ネタバレ注意) とうちゃんのバリカンで「ぼく」の頭はトサカみたいな髪の毛になってしまい、 ああ、ぜつぼうー --漆原智良「ぼくの頭はトサカがり」 なんですが、東京の研修から戻った先生が「ギンザ」ではその髪型がはやりだよと言ってくれます。言うだけなら誰にでもできますが、先生はさっそく「とうちゃん」のところへ来て、自分も同じ髪型にしてもらいます。すると島のみんなが真似し始めるんですね。 小学二年生ながら、「ぼく」は心の中でちゃんと思っています。もしかしたら先生はぼくを助けてくれたのか? でも、それを口に出さないでいいってことも、さとっているみたい。そのへんが、何ともいとおしいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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