全て
| カテゴリ未分類
| 近ごろのファンタジー
| 絵本の読み聞かせ
| ちょっとなつかしのファンタジー
| おうちのまわりの四季
| これぞ名作!
| 映画と原作
| お気に入りコミックス・アニメ
| かるいノリで古典を
| 気になる絵本
| ファンタジックなSF
| Hannaの創作
| ファンタジックな音楽
テーマ:本のある暮らし(3311)
カテゴリ:カテゴリ未分類
夏以降、新しく何冊か読んだけれど、コレ!というほど感動ものがなかったので、だいぶブログをさぼっていました。
本屋さんでふと見つけ、絵が気に入って買った『カエデ騎士団と月の精』。 作者リーッカ・ヤンッティはフィンランドの挿絵画家だそうで。なるほど、かわいい動物キャラに、落ち着いた色合いの緻密な背景。小動物の大好きな私ごのみ。しかし、物語の方は今一歩。カエデの老木の秘密とか、月の精の伝説とか、素材はすてきなのに、ストーリー展開がぎくしゃく。挿絵がたくさんあって、絵が語っている部分もあるけれど、説明不足な点、というか唐突なところがいくつかある気がしました。 娘がすすめてくれたのは、有名な「デルトラ・クエスト」シリーズの1巻と2巻。 うーん、ライトですね。ファンタジーでも年少者向けだからページ数が少ないのはよいのですが、内容までうすっぺら。ギラギラする割に奥行きのない二次元ゲーム的表紙絵と、あらすじばかりの中味が妙にマッチング。エミリー・ロッダなら、「ローワン」シリーズの方がずっと読み応えがあります! 作者、うまく書き分けているのですね。娘は続巻も読んでましたが、私はやめてしまいました。 気を取り直して、富安陽子「シノダ!」シリーズの『消えた白ギツネを追え』。 絵本の読み聞かせで、『まゆとおに』などおなじみでしたが、「シノダ!」はきちんと読むのは実は7巻目のこれが初めて。とあるブログに紹介されていてとてもおもしろそうだったので。 キツネの血を引く人間の子供たちの冒険で、この巻では中国の大物ギツネ「九尾婦人」がやってきて、脱走した白ギツネを捜索します。舞台は身近な「校区」ですが、呪文や中国語や孫悟空の使う妖術なども出てきて、テンポよく迫力満点。さすがですね。ただ、白ギツネの脱走の理由や日本に来た目的などが、ちょっとわざとらしい…というか、作った感じがして。日常空間でファンタジーをやろうとすると、ある程度、しかたないのかな、とも思いますが。 大人向けの本では、ちくま文庫が手になじむ『短篇小説日和--英国異色傑作選』。 何がすてきといって、この表紙。ふくろうの顔をした人が、プリズムみたいなレンズ?や、小さな弦楽器からのびるペン?、パレットに滴る絵の具?などを使って、生きた小鳥をつくっているところ。レメディオス・バロ「鳥たちの創造」という絵なんだそうです。 異なる作者の20の短編のうち、共感が湧く話もあり、うすら怖い話もありましたが、ファンタジー的な雰囲気のあるものもいくつか。違う話なのに、「河」が効果的な舞台装置として描かれている物語が2つあって、印象的でした。 なかば滑稽譚になっているのは、お堅い弁護士が、クリスマスプレゼントを買おうと立ち寄った店で、スノーボールに見入り、その中へトリップしてしまう「小さな吹雪の国の冒険」。中世風の城に招き入れられ、竜に襲われる王女を助けねばならない羽目に陥り、 「あの動物〔竜〕が適切な管理を受けていないことは明白ですから、治安判事に文書で申し立てれば…」--F・アンスティー「小さな吹雪の国の冒険」 などと言い始めますが、とうとう竜と対決するはめに。なかなか面白かったのですが、肝心の竜退治のからくりが、ちょっとお粗末でした。〔以下ネタバレ〕だって、ゴキブリ用の毒団子で竜が即座に死ぬでしょうか。水疱瘡で絶滅したレイ・ブラッドベリの火星人の方が、やはり説得力があります。 というわけで、残暑と台風の日々、あとは手持ちの本を読み返したりしていました。 それから、「読書メーター」のメンバーになってみたんですが、どんな本がどんなふうに読まれているのか分かると思って。自分が読んだ本を「登録」して短い感想を書いたり、他の人の感想を読んだりできるのです。 しかし、これまで読んだ本をいくつか登録するだけで、けっこう面倒です。 おまけに、私の読書傾向がかなり偏っているので、ランキングとかいろいろなデータを眺めても、ピンと来ません。殺人事件が出てくる話を読まないと、小説のベストセラーには無縁になってしまうみたい。 そんなこんなで、マイペースな読書を続けているのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 3, 2013 12:04:11 AM
コメント(0) | コメントを書く |