全て
| カテゴリ未分類
| 近ごろのファンタジー
| 絵本の読み聞かせ
| ちょっとなつかしのファンタジー
| おうちのまわりの四季
| これぞ名作!
| 映画と原作
| お気に入りコミックス・アニメ
| かるいノリで古典を
| 気になる絵本
| ファンタジックなSF
| Hannaの創作
| ファンタジックな音楽
テーマ:好きな絵本教えて下さい(711)
カテゴリ:気になる絵本
つい先日、復刊ドットコムから届きました。赤羽末吉の奔放な絵が魅力的な『ひょうたんめん』です。種子島の民話を神沢利子が書いたもの。以前、学校で読み聞かせをして以来、娘がすっかりファンになった妖怪。
長らく絶版でしたが、このほど復刻されると知り、予約注文していました。 右はインパクトのある表紙絵。商人からうばった塩を食べているところです。つると葉っぱもついていて、なるほどヒョウタンなんですが、ばかでかいし、伸縮自在の手足もついているらしい。塩ばかりか馬も食うなど、すごいパワーです。 「ジャックとマメの木」みたいに、どんどんつるが伸びてたくさん実るヒョウタンの生命力が、妖怪へと変幻するもとになっているのでしょうね。 そんなヒョウタンは、アジア各地の神話によく出てくる植物だそうです。食べられないのに有名なのは、昔からいろんな器や仮面など、道具に加工されるから。で、ヒョウタンから世界が生まれたとか、大洪水のときヒョウタンに隠れた兄妹だけが助かったとか、ヒョウタンの中は仙人の異界だとか、興味深い話がいっぱい。 そういえば、孫悟空(西遊記)の戦う金角・銀角の魔法アイテムにも、相手を吸いこんでしまうヒョウタンがありましたっけ。 河合隼雄が紹介している吉田敦彦という人の研究によると、アフリカでもヒョウタンの話が伝わっていて、ひょうたんめんに似て、家畜を全部と奴隷、主人公の父親まで食べてしまうおそろしいヒョウタンだとか(「おおぐいひょうたん」という絵本として日本でも紹介されているようです)。 これらのヒョウタン像は、すべてを呑み込む母性(太母神)の象徴だということです。われらがひょうたんめんも、赤羽さんの絵からは女性には見えませんけど、大地の女神の申し子なのかもしれません。 太閤さんの旗印にもなっているヒョウタン。霊的パワーにあふれているようです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 12, 2021 12:41:39 AM
コメント(0) | コメントを書く
[気になる絵本] カテゴリの最新記事
|