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ネット環境が悪くてーー昨今、みんながネットをするので混み合っているようですーー、なかなかゆっくりブログを書けないんですけど、近況を少しメモしておきます;
中山星香『妖精国の騎士 金緑の谷に眠る竜』5巻(完結)読みました。うーん、星香さんのいつものことですが、語り尽くせていない部分が…小島のマレーじいさんは何者なんでしょう? すごい魔力の持ち主みたいなんだけど… ディアン姫は、たぶんアリストと結婚すると思いますけど。決着は次作へ持ち越されました。ですよね? 一番気になったのは、ネムリュウ(眠りに入る水竜)と水の妖精王だったリド・リースの“種明かし”です。湖の国の水が涸れたのは、彼らが以前の失敗を考えて、眠りにつく前の安全策として、水の道を狭めた…というんですけど。何か、すごく人間くさい理屈に思えます。予防線を張ったがやりすぎたかな? なーんて。妖精はそんな考え方をするでしょうか? 話変わって、トールキンの遺稿がまた翻訳されました。『ベレンとルーシエン』。トールキンが自分と妻を投影したという上古の恋人たちの物語です。昨年トールキンの伝記映画もあったことだし、やはり出版するなら今!なんでしょうね。 入手しましたが、まだ読めていません。この恋人たちのいきさつは、『指輪物語』でアラゴルンが唄っているし、『シルマリルリオン』でもあらすじが語られていますが、しっかり読むのは大変そう。 その他に最近読んだのは、ギリシャ古典の解説書『ホメロスの世界』です。著者の藤縄謙三先生の講義を、私は大学のころ拝聴していました! 講義では『イリアス』『オデュッセイア』の粗筋や構成をざっと習っただけでしたが、それでもイリアスに出てくる楯そっくりの発掘品の写真とか色々資料をもらって楽しかったですけど、この本はもっと深くて、なのにとてもわかりやすいのです。 たとえば、アキレウスのマザコンぶりとその根拠。 ギリシャの英雄の戦い方と、ケルトやゲルマンそして日本の平家物語なんかとの違いーー平地の少ないギリシャでは、騎兵戦や馬に引かせた戦車の戦いはなく、馬は英雄を一騎打ちの場まで運ぶだけの役割しかない。 それから、『イリアス』は古き良き英雄王時代を語っているのが、『オデュッセイア』ではホメロス自身の時代つまりポリスの民衆自治の時代を反映している。また、『イリアス』で男性的な戦争を経験したオデュッセウスの体験を補完するがごとく、『オデュッセイア』で立ち寄る所はどこも女性原理が優勢である…など、目からウロコの面白さ。 またこんど、『イリアス』『オデュッセイア』を読み返したくなりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 31, 2020 12:26:27 AM
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