ネズミの時計屋さん第4巻「Time to Smell the Roses」さらにつづき
第1回~第3回から、だいぶ間があいてしまいましたが・・・ さらに引き続き『ネズミの時計屋さんハーマックス・タンタモクの恋と冒険』未訳第4巻の私的あらすじ紹介第4回;『バラの香りでほっと一息』 第20章 波止場はどんな様子? (原文 What's Up, Dock? のDockはDoc(先生)のもじりで、もとはコメディ映画のタイトル) ソーニー・エンド湾の波止場で、キリアムはタッカが送りつけたシェイプアップ用の家庭用体育館(まるで棺桶のよう!)を受け取ります。すると彼の頭に新しい計画が浮かびます。 第21章 階段の上の暗がり (60年代の米ドラマのタイトル) ハーマックスはソーニー・エンドのシンボル、古い時計塔を訪ねますが、塔は荒れ果てています。 「残念だな」と彼は思いました。「かつてはとてもきれいだったにちがいないのに。選ばれてこれを修理するのは、時計技師にとって名誉だろうな」 塔の入り口のドアは少しあいていてハーマックスは入ってみます。階段を上っていくと、暗がりの中にかすかな灯りが見え、てっぺんの部屋には誰かが住んでいるようです。 突然、毛を逆立てたリスが飛びだしてきてハーマックスを突き倒し、逃げ去ります。 第22章 パーティーぶっつぶし策の電話 (原文 Party Line には党の政策方針という意味だが Line には電話回線という意味も掛けているようです) リーゾーのパーティーをつぶす策略を思いつけないキリアムのもとへ、タッカから電話が来ます。 「リーゾーのビッグなパーティーに他の大勢のお客や記者やカメラマンがいるところへ私も到着してね、そのときすんばらしいバラ園のバラが最後の1本まで死に絶えてるのに気づいたリーゾーの顔を見てやれば、私ほんとにハッピーな気分になると思うわ」と、タッカは恐ろしい想像をし、キリアムの持ち込んだ肉厚唇製造マシンをその場で売りこむ計画を告げます。 第23章 制服の振る舞い ハーマックスは町の南外れにある旅館を訪れ、夕食を取ります。隣の席に座った2匹の制服のリス(の手下)の会話を聞き、ウェイトレスのリスからキリアム・ウォラー博士について情報を仕入れます。 第24章 拾うべき骨 (原文A Bone to Pickは「不和、不平のもと」という意味もあります) ハーマックスは剥製屋(検死官でもある)のもとを再訪します。ハチの話を訊こうとすると、剥製屋スリクセンはまず流れ着いた溺死体の検死をする、と、ハーマックスを死体安置室へ連れて行きます。ところが! 死体は消えうせ、かわりに巨大なハチの死骸がありました。おまけに剥製店からは、毒グモの剥製も盗まれていました。 第25章 解剖学講義 (フィリップ・ロスの小説のタイトル。また、レンブラントの絵のタイトルにもあります) 死骸のハチは、ハーマックスの鼻を刺したのと同種でした。スリクセンはこのハチはジェッケル島のハチの巨大変異種だ、そしてくだんの溺死体の死因はハチにたくさん刺されたことだと言います。ハチの腹には、TM®というマークがついていました! これはタッカ・マーツリンの登録商標です! 第26章 わかったかね? (慣用句。逐語訳では「それは掘れるか?」) キリアムはジェッケル島のあやしげな研究所の建物の裏手に埋葬穴を掘ります。(そうです、彼が死体を盗んでトラックで島に運びこんだのです!) 第27章 夜間飛行 (戦前のアメリカ映画のタイトルにありましたね) ハーマックスは空港でリンカに再会し、2人で帰路につきますが、疲れていてその日の出来事を語ることができません。それどころか、結婚式の下見のはずだったのに、旅館の部屋や空き具合を訊くのを忘れていました。リンカはあきれてしまいます。 第28章 汚れ仕事 キリアムは寝過ごしてしまい、死体はまだトラックに積んだまま。それなのに突然タッカ・マーツリンから、ソーニー・エンドに着いたから迎えに来いと電話があります。*** いや、まだまだ続きます。