歌会始。
天皇陛下の御製(ぎょせい)、皇后陛下の御歌(みうた)は、
ことしもすばらしかった。
しかし、皇太子殿下の親バカ歌には、
つくづくがっかりさせられた。
いとけなき吾子(あこ)の笑(え)まひにいやされつ
子らの安けき世をねがふなり
「いやされつ」とは、
妃殿下のほうのお歌かと思った。
妃殿下のこころの病につづき、
男親までこれでは、いったいどうするのだ。
下(しも)が、「子らの…」と複数形になっていて、
世界が「わが子」のことから少しは広がっているので、
まだ救われるが、
もしこれが
「子の安らけき世をねがふなり」
だったら、
視点が完璧にわが子にしか向いていない自閉症歌だ。
まだ妃殿下のお歌のほうが、ましだ。
輪の中のひとり笑へばまたひとり
幼なの笑ひひろがりてゆく
「ひとり笑へば」は、まさか愛子さまではあるまいね。
もし Yes なら、これまた救いようのない親バカ歌である。
秋篠宮殿下、妃殿下は、
昨年9月24日にご公務で訪れた
兵庫県豊岡市こうのとり郷(さと)公園での
コウノトリの放鳥のようすを お歌にされた。
妃殿下のお歌。
飛びたちて大空にまふこふのとり
仰ぎてをれば笑み栄えくる
自然と人が共生するよろこびを、みごとにうたわれた。
「笑み栄えくる」も、
おおやけのために祈る皇族としてのお歌にまことにふさわしい。
豊岡市では、歌会始の殿下・妃殿下のお歌をよろこび、
さっそくホームページで紹介している。
http://www.city.toyooka.hyogo.jp/
ほんとは、皇太子殿下こそこういうお歌をつくるべきところだ。
秋篠宮殿下・妃殿下に見習っていただきたい。