カテゴリ:語学のコツ
1ヶ月ぶりに NOVA へ行ったら
「残念ながら10月24日でここは閉鎖になるんです」 と受付でお知らせの紙を渡された。 「泉さんのレッスンは10月11日で終りでしたね。それまでは大丈夫なんですが……」 紙を見ると、JRでひと駅隣りのスクールと統合されるのだという。 新聞のベタ記事で、NOVA 経営建直しのため 200校ほどが閉鎖されるというのを見ていたが、まさか自分が通っているところもその対象とはねぇ。 「統合されたら、ひと駅隣りのスクールで勤務ですか?」 「そちらも人がたくさんいるらしいので、どうだか」 きょうのレッスンはフランス語だった。 講師はベルギーとの国境近くのリール市生れのフランス人で、NOVA大阪のテレビ電話からぼくの相手をしてくれる。 「デリケートな質問になるけど、さいきん講師の数は減ってますか?」 とフランス語で訊くと、 「いやぁ別に……。先週も新しいフランス語講師がふたり増えたし……。自分も新聞で報道されているていどのことしか知らないんだよ。何か情報ありますか?」 「通ってるスクールが10月に閉鎖になるんだよ」 「それは残念。……フランス語の講師をして食べていけるのは NOVA くらいしかないから、NOVA が下り坂になっちゃうと困る。英語の講師の口は多いけど、フランス語を教えて食べていこうと思ったら NOVA くらいしかない」 「NOVA はあまりに急速に成長しすぎたから、ノーマルな自然なペースに戻るための調整の時期を迎えてるんだと思うよ。ぼくは NOVA のシステムを評価してるよ」 「そう、そういってくれるひともけっこういるよ」 まぁ、そんな会話をフランス語で行ったレッスンでした。 もちろんぼくのフランス語はたどたどしく、レッスン後はいつも同様「もっと勉強しなきゃ」と自分に言い聞かせる。 「口ほぐし」と「もっと勉強しなきゃ」が、つねにレッスンの収穫だった。 NOVA には3年半で 50万円近く払い、イタリア語、フランス語、ドイツ語の中級クラスのテレビ授業を受けてきた。 「1回のレッスンで辞書が2冊買えるほどのカネを払うなどバカらしい!」 と、若いころは専ら「独習派」だったけど、今は語学学校の価値を十二分に認める。 良くも悪しくも自分の実力のほどを知って、実は「ひとり勉強」の動機づけにもなっている。 独習だけだとどうしても「読み物を読んでわかればこと足れり」になってしまう。 NOVA に通ってみて、「使うために語彙を覚え、表現を暗記する」という姿勢に変わった。 それにしても、語学は「動機づけ」が5割だ、とつくづく思う。 6月に始めたヴェトナム語。 はじめてのヴェトナム出張では 子供向けの写真豊富な国語辞典(つまり an illustrated basic Vietnamese-Vietnamese dictionary ですな)や『星の王子さま』のヴェトナム語版まで買ってきて 会社への通勤の行き帰りもヴェトナム語の勉強に充て 出張先のホテルでは常にヴェトナム語のCDをかけるといった具合で、 1ヶ月余りで発音と基本文法をほぼ身につけた…… ……と思った途端、ヴェトナム担当から外れてしまったのである。 自分のなかでテンションが急速に萎えた。しぼんだ。 けっきょくそれ以来、ヴェトナム語から遠ざかってしまっている。 あぁ、自分にとってヴェトナム語は「だいたいこんなコトバなんだ」ということがわかればそれで満足してしまうていどの言語だったのだろう……か。 猛烈なヴェトナム語シフトで、ほかの外国語の勉強がまるでお留守になっていたから、その反動がきたのだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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