カテゴリ:ぼくの疑問符
トヨタが米国の一部の論者から思わぬ形でたたかれている。
米国に乗用車燃費向上の達成義務をメーカーに課する規制法がある。 昭和60年以来、1ガロン当たり27.5マイルのまま。 (換算すると1リットル当たり11.69キロ。) このメーカー義務の最低線を、平成32年(西紀2020年)までに1ガロン当たり35マイル(1リットル当たり14.88キロ)へ上げようというエネルギー規制法案が米国上院で審議にかけられたところ、 米国のビッグ3とトヨタがこれに反対し、法律の実施年を平成34年(西紀2022年)へと2年間遅らせようとロビイング(議員への説得工作)した。 「トヨタはすでに現在でも新規制値の1ガロン当たり35マイル(1リットル当たり14.88キロ)を達成できるのに、なんでビッグ3側に立つのだ!?」 という批判の声をあげた論者がいる。 ニューヨーク・タイムズの10月3日号で、コラムニストのトーマス・L・フリードマンが、Natural Resources Defense Councilの専門家の Deron Lovaas 氏の発言を引用していた。 “Shamefully, Toyota has joined forces with older automakers that are getting their lunch handed to them in the marketplace, in part because they’ve consistently shunned fuel efficiency.” (和訳: 恥ずべきことにトヨタは自動車の老舗連中の側に立った。老舗連中は、燃費向上をおざなりにしつづけたことで市場の側から当然の報いを得ているだけなのだが。) 米国の自動車「業界」の一員でござい、とやらざるをえなかったのだろうか、トヨタは。 ほんとうは、より厳しい規制法が早くできたほうが米国ビッグ3も技術革新を早めざるをえず、長い目でみればそのほうがビッグ3のためにもなると思うのだが…… ……とすると、トヨタがビッグ3と歩調を合わせたのは、偉大なる深慮遠謀でしょうか。 名づけて「ゆで蛙」作戦? 蛙はビッグ3です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Oct 4, 2007 08:34:38 AM
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