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Nov 4, 2007
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カテゴリ:ぼくの疑問符
以下の文章を書いてブログに掲載しようとしたところで、小澤一郎氏の民主党代表辞任の話を知った。
すんなり合点がいった。

+++++++

自民党を離れてからの小澤一郎氏の政治家人生は、投資ファンドのマネージャーのようなものだった。

自ら率いるグループを育て、なんとか高く売りつけて
(たとえば「自由党」を「民主党」へ高く売りつけて)
自らの地位上昇を目指すことで、ようやく今の野党第一党のトップの座があったわけだから。

だから「大連立」の話は、ファンドマネージャー小澤一郎氏にはスッと受け入れられたはずだ。

小澤氏の基本からいえば
「民主党の価値をいかに高く売りつけるか」
=「大臣という利権の座をいかにたくさん確保するか」
という思考の帰結点としての「大連立」であったろう。

誤算は、小澤氏がタテマエとして唱えていた「衆院選勝利 → 政権交代」をその他大勢が本気で信じていたことだ。

ひとが人生をかける仕事は、どこかに一貫性がなければいけない。
「大連立」はファンドマネージャーの小澤一郎氏にとっては一貫性の枠内にあったのだが、その他大勢にとっては一貫性から逸脱した話だった。


■「大連立」の空想が沈んで、与野党激突の常態に戻る ■

振り返ってみると、今回の「大連立」沈没は、戦艦大和を南海に沈めたのに似ている。

終戦に持っていこうとしても「戦艦大和がある限り戦える」という勢力があろうから、あえて急いで大和を沈めたように、
そして大和が沈んだことで終戦プロセスが見えはじめてきたように、

大連立の話が沈んだことで国会はようやく本来あるべき(=憲法が想定している)与野党激突に戻るのだ。

「世論調査で6割以上の賛成がなければ衆院再議決による法案成立を目指すわけにはいかない」
と称して与野党激突から尻込みする公明党の主張は、中選挙区制の時代であれば通用したかもしれないが、小選挙区制の時代には通用しなくなったということだ。

小選挙区制の世の中では、「大連立」といった寝技は不可能なのであって、やはり昨年のうちの安倍晋三内閣のように主張を掲げて正面突破してゆくしかないのだ。

今回の「大連立」の夢ばなしが沈没したことで、ようやく
「小選挙区制の世の中とは、与野党激突が常態となることだ」
という認識が国会の住人らによって共有されたと言えないか。


■ 小澤一郎流の屈折論法には議論につきあう気が萎える ■

それにしても、小澤一郎氏の国連崇拝の珍説に正面から反駁するエネルギーがまったく湧いてこない。

それは、小澤氏の主張が「方便(ほうべん)」にすぎないことが見え見えだからだ。


小澤一郎氏は改憲論者なのだが、彼の言い分は屈折している。

(1)現行憲法の枠内では、こうこうこういうことしかできない。

(2)ね、これって、おかしいでしょ。

(3)だからやっぱり憲法は変えないといけないのよ。

という(1)~(3)が彼の主張なのだが、野党にいる限り彼は(1)を真顔で言いつつ与党をあざわらうことしかしないのだ。

国政に携わらんとするまことの意思があれば、(2)と(3)も言うべきなのだが、小澤一郎氏はそういうタマではない。

彼はファンドマネージャーにすぎないから。

もちろん、彼自身の気持ちの整理としては「与党になれば(2)と(3)に踏み込む」つもりでいる。
つまりいったん与党へ凱旋すれば、憲法改正にまで踏み込む気ではいるのだ。

しかし神さまがそれを許さない。
本心と逆の極論をもてあそんで国政を愚弄するひとには、それに見合った処遇が与えられる。





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最終更新日  Nov 4, 2007 11:11:20 PM
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