心臓をスキャンすると、まるで本物を体内から切除して目の前に取り出してきたみたいに、“もこっ”とした内臓のようすを全方向から観察できる。
心臓表面に這う太い血管まで鮮明に見わけられる。
……そんなすごいCTスキャン装置(電脳断層撮影装置)をオランダのフィリップス社が開発した。
どのくらいすごいか、↓ ちょっとこの絵を見て!
http://www.hearttalks.com/research/brilliance-ict-scanner-new-super-heart-scanner/
X線の照射時間は1回あたり数ミリ秒(千分の数秒)。
1つの立体画像のために、撮影対象を256層に切り分けて映像化する。
つまり、撮影部位を少しずつ移していきながら数ミリ秒の照射を256回繰り返すことで立体画像を得るわけですね。
上に紹介したサイトによれば、256回のX線照射を終えるために必要な時間がわずか0.3秒ということなので、そうすると0.3秒あたり1コマの動画として体内臓器の動きを見ることができるということなのかも。
商品の名前は 256-slice Brilliance iCT scanner というのだそうです。
このニュース、わたしは11月27日付『自由時報』(台湾の大手紙)の国際面で見ました。
ネット検索しても、どうも日本での報道がないようですが。
↓ さらに驚きの画像をどうぞ。
http://www.healthjockey.com/2007/11/26/phillips-brilliance-ict-scanner-offers-3d-images-of-human-body/
骨盤のあたりを撮影したものは、脚部へ延びる動脈や“もこもこ”とした大腸のようすまで、まるで人体模型のようにはっきり見えています。
頭部のスキャン画像では、頭蓋骨とその表面を這う血管まで見えて、おそろしくなります。
肺のスキャン画像など、禁煙したくてもできない「屁ヴィー・ス猛家ァ」諸氏に見せてあげると効果覿面(てきめん)でしょうね。