テーマ:中国&台湾(3305)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
台湾にいて、最近のお気に入り雑誌は『商業周刊』というビジネス6割、文化4割の週刊総合雑誌だ。
最新号(1055・1056合併号)が旅行特集を組んでいる。 カヴァー ストーリーは、チベット47日間走破の旅だった。 昭和43年生れの劉在武(りゅう・ざいぶ)さんと昭和48年生れの李君偉(り・くんい)さん。ともにIT産業の企業広報担当として活躍してきたが、 ふと、疲れた。 何と、職を辞して2人でチベットの旅に出ることに決めたのだ。 四川省・成都から“青蔵鉄路”(青海・西蔵=せいかい・チベット=鉄道)で ラサ 入りし、そこからジープでチベットを縦横に走破。 最後は雲南省・昆明に至る旅程だ。 右上の写真に写っているのが、現地の運転手、丹増(たん・ぞう)さん。 劉在武、李君偉、丹増の3名がジープ1台で移動だから、雪原でエンジンが故障して動けなくなれば万事休すか……。 いや、現代ではカネさえ出せばヘリコプターの救助が頼めるはずだ。 あれこれのエピソードのなかで自分にいちばんウケたのが、“新都橋”という超ド田舎の宿泊所の話。 風呂もシャワーもない3人部屋で、30元。 1人1泊10元(=約150円)という記録的な安さに感動したのも束の間、 ≪夜になり、いざ寝ようというときはじめて、安いには安いだけの理由があったことを知った。 宿泊所の布団は、まるで20日間はきつづけいちども洗ったことのない臭い靴下みたいに臭かった。 もう疲れきり、朦朧としていたので、何度か眠りに入ったが、そのたびにあまりの臭さに目が覚めた。≫ ……寝袋は持参していなかったのだろうか。 原文は中国語。 あまりにも印象ぶかく、たぶん一生忘れることのできない中国語の一節として、ぼくは帰国したら切り抜いて中国語辞書の余白に貼り付けることだろう。 “道孚”という町では、シャワーつきツインベッドの部屋が1泊50元(=750円)だった。 これまた安さに感動したが、外で食事して帰ってみたら1階がディスコになって盛り上がっていて、とても眠れない。 宿泊賃も払ったし仕方ないな、とシャワーを浴びだしたら、最初30度以上の温水だったのが急に外気温そのままの零度ちかい氷水になり、李君偉さんが絶叫する。 電熱式の湯沸器。貯まった温水を使いきり、冷水がほとばしった。 相棒の劉在武さんが魔法瓶をもって駆けつけたことは言うまでもない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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