カテゴリ:科学技術に驚く
山林に人の手入れが行き届かなくなって、竹林がはびこり問題になっている。
では、そもそも人が手入れをする前の原生林は、竹だらけだったろうか? 人の手が入らなくなると竹がはびこる今日の環境の仕組みそのものに、きっとどこかおかしなところがあるのだろう。 『北國新聞』に、竹退治のことが取り上げられていた。 企業ボランティアで取り組みやすいアイテムだと前から思っている。 竹退治ボランティアが企業のトレンドになれば、日本の景観は確実に守れると思う。 『北國新聞』 社説 平成21年7月7日付 ≪“竹退治” に助っ人 里山の再生を加速させたい 石川県などが開発した竹林分布を正確に把握する新手法を活用し、県内の山林で急速に広がる竹害を食い止め、里山景観の再生を加速させたい。 今回の手法は、最先端の航空機観測技術を使い、他の樹木と混在している竹の分布を把握することで、優先的に駆除が必要な場所が分かり、竹害の拡大を効率良く防ぐ効果が期待できる。 新手法を竹林整備に生かし、官民が協力して里山再生の先進県をめざしたい。 国内の竹林は、物干しざおなどの竹製品の生産やタケノコの収穫が主だが、プラスチック製品の普及や安価な中国産タケノコの影響で、国全体で16万ヘクタール程度と言われる竹林面積のうち、かなりの部分が放置状態という。 繁殖力旺盛な竹は、杉などを枯らし、生物多様性を脅かすことで知られる。 さらに地表から浅い部分に根を張るため土壌を固める力が弱く、土砂崩れとの関連も指摘されている。 このため全国各地で密林状態の竹林を伐採し、日光を山の斜面に当ててカエデやクリを植樹する取り組みが行われている。 県内では、曽野綾子さんをリーダーに金沢市の山林で実施された日本財団の「竹切りボランティア」などの活動が推進力となって、地元有志が竹林整備に当たっているのをはじめ、竹粉を使った土質改善策や炭として加工するなど、多方面から竹の再利用に取り組んでいる。 整備された竹林と多種多様な樹木との織りなす里山の景観は、日本の原風景とも言えるだけに、林野庁の事業から草の根まで、活動の領域を広げていきたい。 今回の新手法は衛星などと比べて小回りがきくことから、場所を絞り込んで一層正確に分布状況が把握できるメリットもあり、時間を置いて同地点を観測することで、竹林が拡大する速度を把握し、重要地点の基礎情報を提供できる点に期待が高まる。 進行する竹害に、人力での駆除は 「焼け石に水」 との指摘もあるが、伐採や再利用に取り組むボランティアは、県などと連携を密にして、観測で得た情報を有効活用してほしい。 活動を展開する中から 「里山を使いこなす」 発想を広げる意識も高めていきたい。≫ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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