テーマ:政治について(20096)
カテゴリ:日本の政治
有権者の投票行動が真剣なのに、じつは驚いてしまった。
裏メニューで独裁制の実現を訴える危険団体 “幸福実現党” は、ポスターやビラの印刷が垢抜けしていて、街宣車も一人前に繰り出していたから、当選者が出るのではと本気で懸念していたが、みごとに泡沫候補以下の得票数だった。 新宿区で立候補の後藤麻衣さん (すみません、わたしの守備範囲外で、まったく知らなかった人です) も、政党の支持がなかったため、当選者集団に1桁の差をつけられて敗退した。 新宿区の1位当選者(民主党)が 42,054 票、4位でぎりぎりの当選者(自民党)が 18,890 票に対して、後藤麻衣さんは 3,592 票だ。 そして、“幸福実現党”の櫛田幸輔(くしだ・こうすけ)さんは、わずか 689 票。 都民は、健全だ。 ■ 民主党事務局 (=日本社会党の化石) は、世代交代を求める声を聞け ■ 都議選結果のメッセージは 「世代交代を実現してほしい」 に集約されると思う。 力量未知数の30代候補が、清新さを売りに、じつに短期間のキャンペーンで票をさらって当選するパターンは、千葉市長選や奈良市長選の結果にも共通する。 ところが、オモテに出ないところに民主党の本質があるのが悲しさ。 民主党の党事務局は、もとの母体が日本社会党の党事務局だ。 ジュラ紀の恐竜の化石のような民主党の党事務局が、これから総選挙で連呼されるであろう 「脱官僚」 (= 党の事務局の天下) の掛け声を背にして、教育や外交、外国人参政権問題などで のさばりだしたら、わが国は相当のダメージを受けることになる。 清新さを売りに当選した民主党の若い都議の皆さんは、党内の世代交代・体質切替えにも存在感を発揮してほしい。 民主党都議のなかにも板橋区から当選した土屋敬之(つちや・たかゆき)議員のように、筋の通った国家観・歴史観をもった立派な議員がいる。 ぜひ、そういう人を師と仰いで、立派な都議になっていただきたい。 ■ オーソドックスなところに戻るべき ■ 自民党は、弱小派閥出身の麻生太郎総裁をバカにする空気が覆ってしまい、求心力が完全に吹っ飛んでいる。 このまま解散したら、自滅する。 やはり、難局は弱小派閥出身では乗り切れないのだ。 オーソドックスに次の総裁を選ぶとしたら、週刊誌の吊り広告に名前がおどる舛添要一氏(60歳)ではなく、大派閥を背負う町村信孝氏(64歳)がふさわしいと思う。 東大経済学部卒で、もと通産官僚だった。 筋の通ったひと。 外相をつとめたときには対中ODA廃止を実現した。 麻生太郎氏が吹聴した 「北方領土面積二等分論」 を、本来の 「四島一括返還論」 へ戻したのも町村さんである。 ぎらぎらした利権誘導型の政治家の臭いがせず、保守本道の理念をソフトに筋道だって述べることのできる人だ。 利権誘導型政党から理念型政党へと脱皮すべき自民党にふさわしいリーダーである。 ■ 安心できる首相を ■ 安倍晋三首相が病気で退陣というとき、安倍首相に肌合いが共通する町村信孝氏が首相になっておれば、本格政権として自民党はもっと安定したと思う。 それを潰したのが、出なくてもいいところに出しゃばる 森 喜朗(もり・よしろう)元首相。 福田康夫氏を首相に推して町村信孝氏に身を引かせたのは 森 喜朗氏だが、これが自民党の終わりの始まりになってしまった。 町村信孝氏は、麻生太郎政権の内閣に入っておらず、その意味では舛添要一氏よりも 「新しい顔」 になる。 世代交代とまではいかないが、64歳の町村さんは 68歳の麻生太郎首相より4歳若い。 なにより、はらはらせずに安心して見ていられる首相になるはずだ。 ちなみに鳩山由紀夫氏は、軽佻浮薄で若く見えるがじつは62歳。 幕の向こうの小沢一郎氏は67歳である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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