カテゴリ:ぼくの疑問符
座右の銘を聞かれて、
「やればできる」 だの 「一期一会」 などと答えている人がいると、その月並み度が能天気で痛々しい感じがする。 座右の銘が 「花より団子」 だったら、顔写真は 「冗談、冗談!」 と笑っていてほしい。 まじめくさった顔で 「花より団子」 を座右の銘に掲げていたら、なかなかシュールで、これはこれで笑える。 さいきん、比較的身近に知っている人が役員になり、そうすると役員紹介記事に 「座右の銘」 が掲げられ、 「え?! この人に座右の銘などという大層なものがあったのかい!?」 と仰天することになる。 「座右の銘」 が通用するほど世の中は単純でもなく、甘っちょろくもないことを知るのが年の功だ、と言わせてもらおう。 (もし世の中がさほど単純なら、論語も聖書も1ページで済むだろう。) 「座右の銘をもつほど落ちぶれてはいません (笑) 」 という一言を役員録の座右の銘の欄に載せて、並み居るご同輩を睥睨(へいげい)するひとがいたら、一目置くのだが。 でもそんなコメントを役員録に載せたら他の役員に失礼にあたるから、編集者はあっさり 「座右の銘: なし」 にするだろう。 * 「心に残った本」 という欄に半藤一利(はんどう・かずとし)さんの著作を挙げている役員にも、痛々しいものを感じた。 半藤作品をご愛読のかたには申し訳ないが、半藤一利さんの軽薄さと胡散臭さにわたしは大きなバッテンをつけていて、「素通りすべきコメンテーター」 に分類している。 半藤作品を愛読書に掲げるていどの人か……と、その役員さんにまで心のなかでバッテンをつけてしまった。 役員録に愛読書を掲げるなら、評価の定まった古典か、人畜無害のエンターテインメントものにしておけばいいのに。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Jul 21, 2009 07:53:50 AM
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