7月22日に韓国語の 「鮒パン」 (“プーコ゜パン”) のことを書いたら、Google 検索でたちまち上位に来た。
“鮒パン” を検索すると 4,220 件ヒットするが、その2件目に当ブログが登場します。
“鮒パン” 検索で第5位の 「関心空間」 というブログに 「たい焼きもどき?」 と題して、こんな記述がある。
≪鯛焼き @ 韓国、ということで、
「プンオパン (ふな焼き)」 と 「インオパン (鯉焼き)」。
そういうモノがあるそうです。
鮒焼き の方は日本のものよりも 皮が薄め & 餡子は甘さ控えめで 少し揚げた感じ、
鯉焼き はそれよりも皮が少し厚めで日本のものに近いもの、のようです。≫
お~、「鯉パン」 (“イーコ゜パン”) というのもあるのですか!
(コ゜ というのは、鼻音の ngo を示しています。 インオパン より イーコ゜パン のほうが発音表示としては妥当と思います。)
「鮒パン」 と 「鯉パン」 はサイズの違いでもあるようで、murasakimai さんのブログ によれば
≪韓国版のタイヤキは、日本のタイヤキよりはだいぶ小さい。1個30グラム程度ではないかと思う。韓国語で “プーコ゜パン” つまり 「鮒パン」 と呼ぶ。
(中略)
一度だけ、韓国で、日本のタイヤキと変わらないくらいのサイズのを見たことがあるが、その屋台の看板には、 “イーコ゜パン” (鯉パン) と書いてあった。≫
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“プーコ゜パン” とハングルで Google 検索したら、たい焼きと鮒パンの違いについて、在韓日本人のさやかさん (ブログの自己紹介によれば29歳の女性で、韓国に来て9年になるとか) の韓国語書きブログ 「わたしの目で見た韓国、韓国人」 (ネー ヌヌロ ボン ハングク,ハングギン) を発見。
平成20年1月14日付の 「きょうは日本のおやつを紹介します」 から。
たこ焼きとお好み焼きを紹介したあと、
≪最後に3番目に紹介するおやつは「たい焼き (“プーコ゜パン”) 」です。
鯛は “トーミ”、焼きは “クイ” だから、“トーミグイ” といったところね。 笑える??
日本のたい焼きは、韓国のよりすこし大きく、衣がやや厚く、おやつとして沢山食べると胃にもたれます。
韓国の鮒パンはパリッとしていますが、日本のは柔らかくて正にパンみたいです。
日本のは中に小豆でなくカスタードクリーム、クリームチーズなどが入っています。
わたしはカスタードクリームが入ったたい焼きが一番好きなのです。
韓国人も気に入るはず。韓国に持ってきたらブレークするかな。
もちろん、小豆入りのたい焼きもあります。これは、年のいったひとがよく食べるもので、最近の若い人たちは小豆入りはあまり食べません。≫
え!? そこまで日本の焼き駄菓子のカスタード化は進んでいるんでしたっけ?
≪値段はたい焼き1個が100~120円くらいなので、5個で1,000ウォン (=80円) の韓国よりちょっと高いですね。
でも日本のたい焼きはサイズがスーパーウルトラ 鮒パン だから~~≫
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昭和57年に イー・オリョン こと 李御寧(り・ぎょねい) という韓国の学者が 『「縮み」 志向の日本人』 という本を出して、当時ベストセラーとなり、ほとんど定説にならんばかりの勢いがあった。
おととし講談社学術文庫で再刊されている。
現代人から見ても巨大な皇居 (江戸城) や仁徳天皇陵、はたまた11世紀の世界においては異常なまでに長編の源氏物語といい、「縮み志向」 で くくれない日本はごろごろしているから、李御寧さんのこの著作は徐々に省みられなくなった。
日本のたい焼きがなぜ韓国でしぼんでパリパリしだしたのか。
『鮒パンとたい焼き 縮み志向の韓国人』 という本だって書けそうな気がする。