国立西洋美術館で12月13日まで開催の
「古代ローマ帝国の遺産」 展 で、ポンペイの邸宅の壁画に描かれた庭園風景をみたとき、素朴派のアンリ・ルソー作品を連想した。
ポンペイの壁画はたとえばこんなふうである:
(展覧会のサイトの 「第3章 帝国の富」 から、ポンペイの 「黄金の腕輪の家」 の部屋32から出土したフレスコ画。画像データ提供は、東京大学象形文化研究拠点。)
ぼくが連想したアンリ・ルソー作品は、たとえばこの 「夢 (Le reve)」 という1910年作品。
この作品がアンデパンダン展に出品された1910年に、アンリ・ルソーは亡くなった。
作品はニューヨークの MoMA 所蔵。
アンリ・ルソーが森林を描いたとき、ローマ時代のフレスコ画の庭園風景が再生したのだろうか。
それとも、南欧の植生と風がいざなった筆致だったのだろうか。
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東京駅と皇居のあいだ、丸の内の仲通りはすてきな場所で、随所に彫刻作品も置かれています。ときどき展示替えがあります。
ど~ですか。誰かに似てませんか?
そう、そうです。あのキャラです。
平成13年作品の 「千と千尋の神隠し」 に出てくるカオナシ。
彫刻作品の全体像を見てみましょう。
「二人の人物と犬」(昭和63年作品)
作者は Detlef Kraft
(デトレフ・クラフト) さん。昭和25年、ベルリン生まれ。
この彫刻とカオナシは、雰囲気まで似ています。偶然でしょうか。