テーマ:政治について(20118)
カテゴリ:科学技術に驚く
地球軌道を高速で周回する宇宙ゴミが、イタい問題になっている。
JAXAが 「掃除衛星」 の研究開発に本格的に取り組むと、2月17日の日刊工業新聞1面トップ記事が伝えていた。 宇宙ゴミをばら撒いた張本人は、まずソ連・ロシアや米国、そして無謀にも自国衛星を宇宙空間で爆撃してみせた中国だ。 日本からこれまで打ち上げた人工衛星や探査機は平成20年2月時点で138基。 ソ連・ロシアや米国はそれぞれ2,000基以上だ、と同じ2月17日の日本経済新聞3面の囲み記事にあった。 だから、宇宙の掃除にも責任をもって悩むべきはまずはロシアや米国だが、彼らはどうしているのだろう。 (利己主義中国からは、そもそも何らの貢献も期待できないが。) 有人宇宙飛行も達成しないうちに黙々と掃除のことを考えるとは、いかにも日本人らしい。 正直者がバカを見る、ことにならないよう、国際貢献がカネになって返ってくる仕組みができないだろうか。 温暖化ガスの害をドラマチックに演出報道させることで、温暖化ガス削減で儲ける仕組みをつくった (悪)知恵者たちがいる。 宇宙ゴミが通信衛星に衝突して社会が大混乱におちいったり、監視衛星に衝突して安全保障のさまたげになったり……。 宇宙遊泳中の、地球より重いいのちの宇宙飛行士が、宇宙ゴミに激突されて殉職する……。 SFふうの映像演出で、宇宙ゴミを掃除せよという世論を盛り上げ、宇宙ゴミは原因元の国が掃除すべしという国際条約をめざせないか。 日本が掃除衛星の最先端を走れば、ロシアや米国・中国から宇宙の掃除を請け負って儲けることができるのだが。 日本と米国が儲け、ロシアや中国からカネを搾り取るかたちがよい。 かりに民主党政権がつづけば、排出権取引にともなう日本の国富の流出が10年後に予想される。 その惨憺たる被害に比べれば焼け石に水だが、宇宙でニッチの先端技術で他国の富をもぎとる仕組みをつくれないか。 * 日刊工業新聞2月17日1面報道: ≪JAXAが “掃除衛星” ロボアームで宇宙ゴミ処理 10年後、小型機実用化 宇宙航空研究開発気候 (JAXA) は廃棄した人工衛星やロケットの残骸、破片などの宇宙ゴミを取り除く “掃除衛星” の研究開発に本格的に取り組む。 本体に搭載したロボットアームを伸ばして宇宙ゴミをつかみ、大気圏に引きずり下ろして一緒に燃やすという衛星だ。 世界中で衛星の打ち上げが増えるなか、宇宙ゴミが軌道上で運用する衛星に衝突する危険性が高まっている。 JAXAは掃除衛星として2020年度をめどに小型機を、次いで大型機の実用化を目指す。 JAXAの掃除衛星は高度1,000キロメートル前後に打ち上げ、画像解析などで宇宙ゴミの動きをとらえ、そのゴミが激しい運動をしている場合でも運動を弱めて捕獲する。 本体のロボットアームを伸ばして宇宙ゴミをつかみ、5キロメートル程度まで伸びる強度の高い網目状の導電性のひも (テザー) を取り付ける。 ひもでゴミを引っ張りながら地球の磁気圏を周回。 強い電磁力がブレーキの役割を果たし速度を低下させ、1年程度かけて大気圏に落下させて掃除衛星とともに燃やす。 まず、小型の掃除衛星を2020年度をめどに実現を目指す。 小型機は50センチ~70センチメートル角、重さ百数十キログラムで、1基につき宇宙ゴミひとつを処理する。 小型機の実用化後、導電性テザーを複数個搭載した大型機を開発し、大型ゴミの処理もできるようにする。 JAXAは小型掃除衛星の製造費を数億円と見込んでいるが、大型機の製造費は数百億円規模となるため、コスト負担軽減などを図るため国際協力で実現を目指す。 現在の試算では年間5基ペースで大型掃除衛星を打ち上げると、想定される宇宙ゴミを取り除くのに約20年かかるという。≫ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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