冬季オリンピックでさまざまな文章が綴られたけれど、競技のようすや選手の苦労話がほとんどだったろう。
文明に説き及んだコラムに、ふっと心に風が吹くのを感じた。 『北國新聞』 平成22年3月2日 コラム 「時鐘」 ≪冬季五輪を見終わって 「カナダは住みやすそうな国だ」 との感想を持った。 東洋系も多い移民同士が溶け合って、子どもたちの笑顔がいい。 カナダの魅力を世界にアピールできたのなら五輪開催の意義は大きい。 様々なオリンピックを見てきた。 国威発揚の意図が露骨な大会や古い民族の誇りを取り戻すような大会もあった。 今大会は、国対国の熱い戦いもあったが、選手対選手の美しい競い合いが心に残った。 地方色豊かで、かつ国際性をもったバンクーバーの雰囲気は自然の美しさとともに印象深い。 ある美術家が、日本の工芸の特徴は四季の美しさを描く点にあるとカナダの青年に説いたところ 「カナダの自然はもっと美しい」 と反論された。 そこで再び説明した。 「美術に四季が反映してますか」。 それでカナダ青年は納得したという。 自分の国を美しいと思うのはだれも同じだ。 美は主観であり、国民性がにじむ。 「日本は美しい」の言葉を独善ではなく、客観的に表現できる能力がこれからは必要だ。 五輪はその感性を育てる。 17日間ご苦労様の感謝を込めて、カナダに一番きれいな色のメダルを贈りたい。≫ 最後のくだりに、ほろりと来てしまった。 * わたしは最近、気管支炎らしくて絶不調。 書きたいことはいろいろあるのだけど、布団に戻ります。 横浜美術館の 「束芋 断面の世代」 展は今日3月3日が最終日。 去年12月からやっていたのに、けっきょく見損ねてしまった。 今年の大きな心残りになりそうだ。 じつは2月12日 (金) に横浜美術館の前まで行ったのだが、なんと休館日だった。 横浜美術館は木曜日が休館日という思いがけないスケジュール。 たまたま2月11日 (木) が祝日のため開館し、翌2月12日を休館にしたというわけ。 足立区から横浜みなとみらいまで出かけて門前払いはきつかった。 2月28日に行きたかったが、風邪でダウン。 3月中旬くらいまでやっているような気がしていたが、けさ朝食のとき長女が 「きょうは束芋に行く。最終日だから」。 嗚呼! 図録を買ってくるよう、軍資金を渡した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Mar 3, 2010 08:38:46 AM
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