テーマ:政治について(20115)
カテゴリ:日本の政治
民主党の次の代表選は、9月。
「それまでは高みの見物ぢゃ」 と、うそぶく小沢一郎氏にピッタリの句を進ぜよう。 一 郎 に た か る 無 数 の 蠅 し づ か 現代の東京では、汲み取り式の便所がないから、ウンコにたかる銀蠅が再生産されない。 道端の犬の糞に来るハエも少なく、陽光にたちまち干からびる。 わたしが子供のころ、松山市辻町の自宅付近の道を歩けば、草のまにまに黒い物体が見えた。 茶色いウンコの正体が見えないほどに、無数の銀蠅が黒くたかって、しずかにうごめいている。 近づくと蠅は一斉に飛び立って、ウンコの正体が見える。 まことに、小沢一郎氏に捧げたい一句である。 ■ シンクロの水面下 ■ 6月8日に内閣発足の菅直人総理に進ぜる句は、これだ。 満 月 や 直 人(なおと)の 永 く 立 泳(たちおよぎ) ボロが出ないよう、普天間問題でも沈黙を守り通した。 これから参院選まで、国家観・外交手腕の無さを隠し通すべく、ひきつづき忍の一字であろう。 みごとな立ち泳ぎ。 シンクロナイズド・スイミングよろしく、その立ち泳ぎを水面下で支える奥方にも敬意を表したつもりである。 まっとうな国家観なくしては永久に立ち泳ぎで、いずこの岸にもたどりつけない。 ■ 幻影を追うあやまち ■ さて、梅雨どきの選挙戦である。梅雨は寒いか、しょっぱいか。 あ や ま ち は く り か へ し ま す 梅 雨 寒 し あやまちとは、またまた幻影を追って民主党に投票する国民のあやまち。 持ち前の (はずの) 国家像を自信をもって語らない自民党のあやまち。 (語れ、自民党! わたしは自民党の支持者である。) 「梅雨寒し」 は夏の季語。 * 以上の3句は、俳句好きならご存知の三橋敏雄(みつはし・としお)さんの有名な句を捩(もじ)らせていただいた。 平成13年に亡くなられた三橋さんの句のうち、わたしが最も好きなのは か も め 来(こ)よ 天 金 の 書 を ひ ら く た び 敏雄 書斎空間に華麗に広がるロマンの軽やかさ、すがすがしさ。 さて、忍びなくもお借りした句は、以下の3つである。 戦 争 に た か る 無 数 の 蠅 し づ か 敏雄 満 月 や 水 兵 永 く 立 泳 あ や ま ち は く り か へ し ま す 秋 の 暮 「戦争に…」 と 「あやまちは…」 の句は、解説不要だろう。 「満月や…」 の句は、船が沈み海に投げ出された海軍兵士を待ち受ける無残な運命をしずかに暗示する。 酷(むご)い満月だ。無意味に、あまりにも無意味に美しいがゆえに。 あらためて思うのは、三橋敏雄さんの句のみごとさ。ことばが動かない。 もじった途端に文学でなくなり、コラムのネタにしか使えない。三橋さん、申し訳ありません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Jun 9, 2010 08:12:30 AM
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