テーマ:政治について(20112)
カテゴリ:日本の政治
わが国のマスコミは、なぜ徹頭徹尾に民主党にやさしいのだろう。
■「小沢グ」 か 「非・小沢グ」 か ■ 選挙記事を見ると、自民党候補には 「町村派」 「額賀派」 「古賀派」 「山崎派」 「伊吹派」 「麻生派」 「無派閥」 のように、こまごまとレッテルが貼られる。 ところが民主党候補には 「小沢グ」 とか 「鳩山グ」 「前原グ」 といったレッテルが貼られることはない。 (「グ」 は 「愚」 ではなく、「グループ」 の略である。) 民主党の 「小沢グ」 と 「非・小沢グ」 の得票状況は、9月の民主党代表選を左右する。得票しだいでは、衆・参の小沢グループが民主党から割って出る可能性をも左右する。 「小沢グ」 候補と 「非・小沢グ」 候補の色分けこそ、今回の選挙報道の焦点であるべきだ。 自民党候補が町村派であろうが額賀派であろうが、当選後に自民党から割れて出る可能性は低い。 しかし 「小沢グ」 候補は選挙後に民主党を離れて、たとえば公明党と合流するといった現実的可能性があった。 とすれば、民主党候補については 「小沢グ」 なのか 「非・小沢グ」 なのかをハッキリと報道しつづけるのが、マスコミの本来あるべき常識的姿勢ではなかったのか。 ■ 隠し3法案+α ■ 国際感覚に乏しい四国の恥、仙石由人官房長官が、選挙日直前になってやおら、もと慰安婦への賠償法案の成立を狙う発言を始めた。 「戦時性的強制被害者問題の解決促進法案」。 選挙後に公明党との連立を目指す布石か? と思わず身構えてしまった。 もと慰安婦への補償金問題はそもそも韓国政府が幕引きを決めているのだから、今さら日本政府側から蒸し返せば、またまた空しい騒ぎを煽るだけであり、日韓不友好につながるだけだ。 さいわいなことに、参院選の結果は中選挙区制の日々を思い出させる安定感があった。 自民党とみんなの党を足した数が、本来の 「自民党」 の議席数だ。 これに公明党を足せば 「自・公の大勝利」 状況だから、公明党も当面は民主党との連立には踏み込まないだろう。 「外国人地方参政権」 「夫婦別姓」 「人権侵害救済機関」 の実現を目指す、民主党の隠し3法案。 参院選が終わって、これらが怒濤のように衆参両院を通過してゆく悪夢の日を恐れたが、参院選の結果をみれば、民主党に 「全共闘ごっこ」 をしている余裕はあまりない。 油断禁物だが、少しだけ胸をなでおろした。 ■ 景気対策とは法人税減税なり ■ マスコミのアンケートによれば、相変わらず選挙民の期待の 「いちばん」 は景気対策だ。 過去には、景気対策イコール公共事業だったわけだが、効果的な公共事業が一巡してしまったいま、大企業から中小企業まで等しく潤すのが法人税の減税である。 事業を行う人々を支援するために法人税を減税し、その財源を消費税に求めるという政策は、ほとんどの先進国が行っている。 消費税の増税に反対する論者には、こう言いたい。 それでは貴殿らはヨーロッパ諸国の政府に対して 「景気回復のために消費税を15%引き下げなさい」 と真顔で言えますか と。 ヨーロッパ諸国の政策専門家と、わが国の田舎モノの消費税反対論者のあいだでテレビ討論をさせてはどうか。 ■ ねじれ国会 ■ ねじれ国会に、長らく自民党が苦しみ、今や民主党が苦しむ。 つくづく参議院は、日本の政治のスピード感を殺(そ)ぐ癌である。 わたしは参議院廃止、一院制実現に賛成である。自民・民主の両党がその方向に向かうことを望むが、憲法改正は当分さきだから、目先をどうするか考えなければならない。 ねじれ国会では、党議拘束をかけた法案は衆院か参院のどちらかの議院で必ず否決される。 党議拘束をはずして議論する法案の数を増やしてゆくしかない。米国などの議会に見習うべきだ。 そして、「法人税減税+翌年の消費税増税」 をセットにした税制改革と、安心できる年金改革を、自民党・民主党が一体となって議論し結論を出すべきだ。 税制と年金は、政権交代にかかわらず真っ当な政策が継承されてゆくという保証がほしい。 ■「走る」 スピード感 ■ コラムの題を 「参院選後をどう走る」 とつけた。 「走る」 スピード感を自民党はしっかり取り戻してほしい。 子供手当てや高校無償化のようなバラマキ政策をムリして実現したが、得票力の源泉にならなかった。バラマキ政策のはかなさを、与党にはしみじみ認識しても らいたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Jul 11, 2010 11:54:08 PM
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