テーマ:政治について(20109)
カテゴリ:日本の政治
小沢一郎の 「日米安保解体+国連至上」 主義は、どういうコンプレックスによるものなのか。
きっと、 「あるとき米国人にコケにされて、何くそ今に見ておれ、ほえヅラかくなと思った」 とか 「中国人の若者にちょっとよくしてやったら、えらく可愛げがあった」 とか、そういう低次元の体験から来ていると思う。 国連 (正確には「連合国組織」) を至上とする安保体制がなぜ絵空事か。 端的に、ふたつ挙げておこう。 (1) 中国・ロシアに対して抑止力にならない: 日本の2大脅威国が、安保理常任理事国で拒否権をもっている。 中国が尖閣列島を軍事占領しても、国連はまったく動けない。 (2) 自衛隊が国連安保理決議に基づき日本を攻撃することも可能: 小沢一郎の論法。 いまの日本国憲法のもとでも国連至上主義にもとづけば、自衛隊は 「日本の国家主権から離脱した存在」 になるから、海外での武力行使ができるのだというもの。 各国が結託して、連合国組織の名のもとに日本を軍事占領することを決めたとしたら、どうなる。 言っておくが、日本には拒否権がないから、これはじゅうぶん可能性がある。 「日本の国家主権から離脱した存在」 である自衛隊は、連合国組織の名のもとに日本攻撃に参加しなければならなくなる! そもそも、国軍を 「国家主権から離脱した存在」 として想定するなどというクレージーな(狂気にみちた)ことをするから、こういう変なことになる。 * 9月2日に千代田区平河町で 「えひめ産業立地フェア」 が開かれ、手嶋龍一さんの特別講演もあった。 手嶋さん曰く、平成7年 (だったと思いますが…) にワシントン特別市で民主党・共和党の超党派で小沢一郎を分析する会議が開かれ、ジョセフ・ナイ氏などをはじめ著名人士も参加した議論があったという。 そこでの結論は、「小沢一郎氏はしずかに日米同盟から離脱して東アジアへ軸足を移そうとしている」 というもの。 これを報道したところ、当時の小沢一郎は激怒したそうだ。 手嶋さん曰く 「政治家が激怒するのは、隠したいことをズバリと言われたときです」。 まったくそのとおりだ。 「15年前には指摘されて激怒していた同じことを、小沢氏はいま平然と述べてみせる。 15年前には、悟られると危険だと警戒していたが、いまは警戒する必要がなくなったということだと思われる。」 と手嶋さんは言う。 「インド洋での自衛隊の給油活動は、国連決議が伴っていないから、ダメ。 いっぽう、アフガニスタンでの自衛隊による武力行使は、国連決議が伴っているからOK、というのが小沢氏の論法。 いろんな政治家と話しても、小沢氏ほどの国連至上主義を唱えるひとは誰もいません。 小沢氏ひとりが、じつに特異な存在なのです」 という手嶋さんの言うことが正しければ、個々の政治家に常識と気概が備わる限り日本は安泰なのだが、民主党代表選で小沢に蠅のようにたかる人の群れを見るとそれを期待するのは難しい。 暗澹たる思いがする。 けっきょく、常識を守る存在としての官僚集団が頼り、ということになってしまうではないか。 だからこそ、小沢一郎は掲げるのだ。「政治主導」 を。 小沢の 「政治主導」 とは、「コンプレックス男による常識外れの独裁」 の別名である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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