テーマ:政治について(20219)
カテゴリ:日本の政治
今朝 「Kevin K. Maher 氏のレクチャーは、ほぼ正論」 というコラムを配信したので、後半に転載する。
昼になって、ケヴィン・メア氏の更迭が伝えられた。やはり米国政府も、メア氏のレクチャー内容の最後の、憲法第9条関連のくだりを問題視したという。 それにしても、今回の事態進展は不可解だった。 きれいに整えられた講義メモが流出したのには、陰謀を疑いたくなる。 日本のことを熟知しているメア氏の更迭は、長期的には日本にとってマイナスなわけで、日本に敵対する勢力の仕業かなぁと。 manipulation を 「ごまかし」 と、あえて踏み込んで訳して流布させたのは共同通信である。ここにも悪意を感じる。 ===3月10日朝の配信コラム=== 米国国務省の日本部長 (Director of the Office of Japan Affairs) のケヴィン・メア (Kevin K. Maher) 氏のレクチャー内容とされるメモが物議をかもしている。 しかし、メモの全文を読む限り、ほとんどは正論を言っている。 ■ ごまかし? ゆすり? ■ 報道に 「沖縄の人々はごまかしとゆすりの名人だ」 といった引用がなされる。 まるで、沖縄では日常的に誤魔化しとゆすりが横行している、と言っているかのように思える。 しかしこれは、いかにもレベルの低い日本のメディアらしい省略・歪曲引用ではないか。 メモの原文とされるものには、こうある: Okinawans are masters of "manipulation" and "extortion" of Tokyo. 「沖縄人たちは、東京を操縦し強要する達人だ」 別の訳し方をすれば 「沖縄の人々は、政府を手玉にとり、脅しては奪う名人だ」 といったところ。 ■ 悪意ある訳語 ■ Extortion は 「ゆすり」 「たかり」 も訳語として適当だが、manipulation を 「ごまかし」 とまで意訳するのには、メディアの悪意を感じる。 全体の文脈も見る必要がある。 - Japanese culture is a culture of "Wa" (harmony) that is based on consensus. Consensus building is important in Japanese culture. While the Japanese would call this "consensus," they mean "extortion" and use this culture of consensus as a means of "extortion." By pretending to seek consensus, people try to get as much money as possible. Okinawans are masters of "manipulation" and "extortion" of Tokyo. 「日本文化は、広範な合意 (コンセンサス) に基づく <和> の文化である。 広範な合意の形成が、日本文化においては重要だ。 日本人はこれを <広範な合意> と呼ぶであろうが、じつのところは <強要> なのであり、広範な合意形成が必要となる文化を逆手にとって強要の手段としているのだ。 沖縄人は政府を操縦し強要する達人だ。」 本質をよく理解している発言だ。 人は、本当のことを言われると激怒する。沖縄県議会が怒るのも、当然だろう。 ■ 全文を読もう ■ メモの原文とされるものは、こちらで読める: 『琉球新報』「メア氏講義メモ全文(English)」 和訳は、こちらで読める。 (わたしなら別の訳し方をするなぁと思うところもあるので、あくまで参考ていどに活用いただきたい。) 『琉球新報』「メア氏講義メモ全文(日本語訳)」 これらが消えてしまったときは、こちらをご覧ください: iza! ブログから 「拗ね者のコメント帳」 メア氏の失言はむしろ、以下の2点: ・ ゴーヤーの栽培量が本土に抜かれたことにも示されるように、沖縄県人は怠惰。 ・ 憲法第9条を改めると、米軍の日本駐留が難しくなって米国の国益に反する可能性がある。 憲法第9条のくだりは、メモの最後にある。ブラックユーモアの域を超えていて、この論点こそ大いに問題にすべきである。 メア氏は、日本の民主党のことも辛辣に批判している。このあたりは、総じて正論を述べている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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