テーマ:政治について(20110)
カテゴリ:日本の政治
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大掃除の、第1弾がおわった。今回の選挙は、成人して以来はじめて、投票所でウルッと来た。 長かった3年あまり、沈黙してきたふつうのひとたちが、黙々と投票所で鉛筆を走らせることで、政治の掃除ができるとはと。 ■ 民衆は無知だがバカではない ■ 安倍政権には、「説得の政治」 「論理が一貫した政治」 を追求してほしい。 たとえば、原子力発電。民主党政権に欠けていたのは、説明と説得だった。 わたしは勤務先が電力関係の仕事だ。職場の同僚諸氏も、いちおう電力で飯を食っている。だから、風力発電や太陽光発電の限界について、いちおう分かっているだろうとタカをくくっていた。 ときどき職場で若手を集めて講師をつとめるのだが、先日は衝撃を受けた。 「風力や太陽光発電がいかに頼りにならないか、彼らは知らない!」 「天然ガスや石炭の輸入で日本の国富がいかに失われるか、彼らはなぜもっと意識しないんだ!」 電力関係の職場でさえ、この体たらくだ。ごく一般の日本人は、それこそなんとなく、 「これからは風力や太陽光でなんとかなる」 「原子力がなくても、停電しなければそれでいい」 と思って、アンケートの 「原子力不要」 にマルをつけるのだろう。 それに従うだけなのなら、政治は要らない。 一般民衆は、無知だ。しかしバカではない。だから、事実と論理を知らせれば、正しい方向を向くひとはきっと増える。 無知ゆえに3年前に民主党政権を選んだ民衆。 しかしバカではなかったから、自民党政権に戻った民衆。 ■ 説明と説得から逃げない政治 ■ 民意の 「調査」 をする前に、まず必要なのは ・ わかりやすい事実説明 ・ 情熱ある説得 の2点だ。 民主党は、説明と説得から逃げた。低レベルのワイドショーに脳をかきまわされた 「騒々しい民意」 に従うことにした。そして、「従う」 だけでなく、その先へと爆走した。 安倍政権には、説明と説得の政治を行ってほしい。 消費税導入やインフレ目標設定の問題も、つまるところは 「世代間の損得をどのように調整するか」 ということだ。 なんとなく無難な現状維持を志向する一般民衆に対して、説明と説得をしてほしい。 そのための論理構成を提供するのが、わたしのような論者の役目なのだと肝に銘じつつ、そう思う。 ■ ようやく各論を語れる時代になった ■ 民主党政権の時代には、突っ込みどころがありすぎて、政経評論を書く気がなえた。 安倍政権の誕生でようやく、各論の建設的提案ができる。これからいろいろ書かせていただきます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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