カテゴリ:美術館・画廊メモ
すてきなスペースだった。この場所をジャンルとして命名するなら 「ギャラリーカフェ」 または 「ワークショップカフェ」 かな。
3月31日まで、作品展 ハギエンナーレ2013 “Third Life” が開催されている。 千駄木駅から路地に入ってちょっと歩くと、3月28日夜は満開の桜の岡倉天心記念公園があり (これがまた、三島由紀夫の卒塔婆小町の舞台のような公園だ) 、その真ん前にあるモト木造アパート、というかほとんど下宿屋のような 「萩荘」。 改装して、1階の半分は厨房と喫茶スペース (豚のスネ肉を煮込んだ HAGISO カレー 千円也が美味だった) 、もう半分は吹き抜けの展示スペースと奥のアートショップに、そして2階は工房と事務所にした。階段の踊り場や階段下、トイレにまで作品を展示し、はては屋根裏にまで映像作品を投影している。 林千歩さんの修了制作の映像作品 「雲を眺めて古きを落とす」 に再会した。修了展でも2回観たけれど、今回も飽きずにまた2回観てしまった。 映像制作につかった金色の女陰仏陀のつくりものが、吹き抜けの壁にかけられ、階段下のスペースに螺髪(らほつ)の顔オブジェが集合している。 映像作品と螺髪オブジェをセットにして、螺髪の数だけのエディションで販売したらどうかしらと思ったね。 林千歩さんの修了展作品について、ぼくのブログ: 東京藝大卒業・修了作品展 林 千歩さんの映像、藤森詔子さんの…… 林千歩さんのインタビュー記事 (東京藝大サイト): Disguise & Performance ~林千歩の妄想ワールド~ 絵画科油画専攻修士2年・林千歩 そして、1階トイレには有賀慎吾さんの映像作品とドローイング。黄と黒。深い森から躍りだしてくるようなキャラが鮮烈だ。 ドラマリーディングのイベントでコラボしてみたいです。 有賀慎吾さんの作品: ARUGA Shingo: Works 2階に上がる踊り場に3つの扉があり、そこに窓がある……ように見えるのは、イリュージョン。吉野ももさんの油画だった。「HAGISO の隙間」 シリーズ。 階段踊り場で反転して上を見上げると、天井板が外された屋根裏がキラキラゆらめいている。 池田拓馬さんの KeleidoCity.じっさいの都市の灯りを撮影して加工した映像作品だ。 喫茶スペースの棚にアーティストたちのファイルが置いてあるのもいい。ぼくの倉庫にあふれそうな図録を寄贈しようかなと思いついて、記帳ノートに書いた。 お会計の応対をしてくれた女性と、す~っとおしゃべりした。Pinpin Co こと顧彬彬(こ・ひんぴん)さん。 帰宅してウェブサイトを見たら、昭和58年 中国・杭州生まれで、4歳のとき親御さんと日本に来て日本で教育をうけ、早稲田大の建築学科を卒業して東京藝大院の修士修了という経歴だった。 京劇の舞台化粧を細密化したようなモノクロのフェイス・ペインティングをするひと。 5時間もかかるそうなので、たとえば仕上げにはいる最後の1時間をドラマ・リーディングと組み合わせてイベント化するのは、ありかなと思った。 キレのある線が魅力的。ドローイングがほしいな。 顧彬彬 Pinpin Co さんのホームページ: http://www.pinpinco.com/ HITSPAPER のインタビュー記事: http://antenna7.com/asiaspot/2012/07/pinpin_co.html お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Mar 29, 2013 08:13:36 AM
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