カテゴリ:美術館・画廊メモ
ぼくは清水智裕(ともひろ)さんの描く、さっぱりした丸顔の女性のファンなのです。彼女は、ぼくの上の娘にそっくりです。
だから買ってしまいました。この絵。 清水智裕 「お告げを聞くために」 彼女の顔は、表情をあらわにしないところが特徴のひとつであるだけに、振り向きざまのほほえみはとてもレアなのです。だから、この絵はぜひ手元に置きたいと思いました。 「お告げを聞くために」 というタイトル。絵にはどんなストーリーが隠されているのでしょう。作家の清水さんにメールで聞いてみました。お答えをいただきました。 ≪絵の内容についてですが、作中の人物は巫女や神官など、なにかしらに仕える身分の女性です。森の奥にいるお方から御託宣を賜りに向かう途中、といった情景をイメージしました。 もともと私の知らないルールによって行動する人々に興味があり、作中の人物も彼女らなりのしきたりで行動しています。私はそれを観察する立場として絵を描いています。 映画 「エコール」 や 「ピクニック アット ハンギング ロック」 などの雰囲気に近いものがあると思います。≫ あの女性の名前は、何ですか? ≪作品それぞれの人物には名前はありません。むしろできるだけ匿名的、没個性的でありたいと思っています。我々の日常と作品世界をすこしでも地続きなものにするためです。≫ 今回、清水智裕さんは作風について迷っているようすで、個展には作中の人物の顔をデフォルメしたものや抽象画っぽい作品も展示されているのですが、それらは却ってひどくありふれていて、清水智裕ならではの作品になってないんだなぁ。 自信をもって、さっぱりした丸顔の彼女の謎の世界を描きつづけてほしいです。応援しています! 清水智裕展 “液体とハッカドロップ” は9月9日まで、銀座かわうそ画廊(銀座一丁目、奥野ビル5階) にて。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Sep 7, 2013 10:50:04 AM
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