カテゴリ:美術館・画廊メモ
二科展を見た。申し訳ないが、絵画のレベルは五美大展のほうが上。がっくり来てしまった。見るぼくの目が変わってしまったのだろうか。
写真作品のほうが面白い。旅行気分を味わえる。 が、これもインドとかアフリカの村に実際に行くことが手柄の9割で、写真の腕前が手柄の1割、というスナップショットのような作品が多すぎる。 絵画作品で、ぼくなりに合格点をつけた (=つまり、カネがあれば買いたいと思うような) 作品は少ない。以下の作品に注目した。 餅原宣久さん 「時感 13-IV」: ベージュ、赤、黒で描かれた群像。 益子佳苗さん 「空」: 赤いバックに2人のヌード。黒とクリーム色の配色もよい。 藤谷 進さん 「ハス(蓮)」連作2点: パステル画タッチでネコ目の女。 高岡次子さん 「音のある空間」: コラージュと油画の組合せが絶妙。 写真作品は、以下の2点に注目した。いずれも、航空券を買う財力の勝負ではなく、瞬間と空間を切り取る技とセンスそのもので勝負している作品だ。 横山幸代さん 「精根尽きて」: 2羽の軍鶏が闘い疲れたか、首を交わす。禽獣にして、この気高い表情を切り取ったセンスはみごと。 須崎義晴さん 「女」: ふわりと髪をひろげた青い目の女性。これもなかなか撮れない瞬間。 彫刻作品では、特選の こじまマオさん 「工業化文明の行方」 がおもしろかったが、寓意がわかりやすすぎ。 ベージュピンクの牛の胴が廃墟ビルで、背に化学工場を負い、顔は仏陀にして頭上にガスタンク、脚のつけ根に排水口。答えをオモテに出しすぎたね。 丁寧な仕事なので、今後が楽しみです。 第98回 「二科展」 は9月16日まで六本木の国立新美術館で開催。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Sep 11, 2013 07:38:19 AM
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