たのしみな油画アーティストを見つけました。須永 有
(すなが・ある)さん。平成元年生まれ、東京藝大油画の4年生。女性です。
須永 有 「私の肉に居て、私に笑ふ – 3」
画廊奥の大ぶりの作品。構成にひきつけられた。色もいいセンスで、文句なし。赤がきいている。さすが売約済になっていた。いいコレクターが来たんだね。
「私の肉に居て、私に笑ふ」 は高村光太郎の 『智恵子抄』 の一節だという。
須永 有さんがランダムにページを開き、そこにあった言葉。それを自らへのお題にして作品を創った。
「私の肉に居て、私に笑ふ – 2」
こちらは DM に使われた作品。こちらはいまひとつだ。階段の上のほうとか、赤をいれてみてはどうかね。もうひとつ、パンチがほしい。
「歯に餅の肉」 (部分)
猫が2匹だが、実際の作品にはさらに左手にもう1匹いる。
夏目漱石の 『吾輩は猫である』 のページをランダムに開いて出てきた 「歯に餅の肉」 がお題となった。
猫がいきいきしていて、いい絵。まぁ、こうしてトリミングすると、いい絵なんだけど、画廊で見た全体はいまひとつだった。
それにしても、今後が楽しみな作家だ。目下、卒業制作に没頭中。
個展は9月22日まで、湯島駅ちかくのアーツ千代田3331の地下1階にある Bambinart Gallery で。