カテゴリ:ぼくの疑問符
主演の西田敏行さんが楽しみで見たテレビドラマ 「影武者・徳川家康」 (1月2日夜、テレビ東京) が面白かった。
関ヶ原の戦いでホンモノの家康が暗殺され、影武者の世良田二郎三郎(せらだ・じろさぶろう)が家康を演じ続ける。 面白いのは、影武者・世良田の独断的な行動が結果的に我々が知っている日本史を作り上げているというスジ立て。 史書によれば温厚かつ父に忠実であったとされる秀忠が、ドラマでは傲慢な野心家として登場し、その秀忠の無軌道ぶりを修正して現実の日本史に軌道を戻したのが影武者・世良田だったというわけ。 自分と周囲の女性たち、そして自分が産ませた子供たちのいのちを守るには、徳川オンリーの世の中になってはいけないというのが影武者・世良田の判断だ。 豊臣家が滅びてしまったら、家康という重しがなくても秀忠は国を治められる。そのときニセ家康は不要となり抹殺される。だから豊臣家を守らなければならない……。 豊臣家を早く討伐したいとあせる秀忠に、影武者家康が家臣列席の場で 「千姫を豊臣秀頼公に嫁がせよ」 と命じる。秀忠は怒り心頭だが、従わざるを得ない。 将軍職を秀忠に譲るのが極めて早かったのも、秀忠の要求に影武者家康が従わざるを得なかったからであり、その影武者家康が江戸付近ではなく駿府に移ったのも謀殺を防ぐべく守りを固めるためだった。 大坂冬の陣の停戦を画策したのも、大坂夏の陣で千姫を救ったのも、影武者家康の機転。 ……もちろん、ファンタジーですが。 いわゆるタイムトラベル SF 的に “我々の知っている歴史が変わってしまう” ストーリーではなく、むしろ “我々の知っている歴史が形づくられたウラには実はこういう秘話があったのだ” という作りにしたところがミソである。 その流儀で現代史ドラマを作るとすれば、まずもって中国や韓国のスパイの暗躍をテーマにするのがいちばん作りやすいだろう。 政治家連中の国益に反する行動や、ゆがんだテレビ・新聞の報道ぶりなど、“じつは中国・韓国のスパイが暗躍してました” というストーリーは十二分に可能なのだが、なんでそういうドラマがないのでしょうね。 それはね、ほんとのことだからですよ(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Jan 3, 2014 11:09:44 PM
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