カテゴリ:美術館・画廊メモ
絵画か彫刻かインスタレーションかと、かたちのジャンルにこだわると戸惑うかも。
美大でいえば多摩美なら情報デザイン学科、武蔵美なら視覚伝達デザイン学科、東京藝大なら先端藝術表現科の領分の行き着く先を示してくれる展覧会。 万国博覧会のブース展示を寄せ集めたみたい。現代アートが身近な存在であることに気がつく仕掛けです。 音声ガイドのヘッドホンは兎の耳つきなので、会場にちらほらと兎耳のひとたちがいます。 写真撮影OKなので、木村恒久さんの預言的コラージュを2点ご紹介します。 「豊かだ」 (昭和50年作品) 絶望的なモノの飽和。需要と供給のアンバランスの究極形。これって、現代中国じゃないか! 「天罰」 (昭和54年作品) 異星に降り立った数名の宇宙飛行士。創造の原初の人間と同じようにはかない存在。 だから、たぶん、神に近いところにいるんだね。数十億人にくだるほどの天罰が、数名にまとめてドカンと降り注ぐ… …と読んだんですが、これは異端の読み方でしょう。 鮮烈なメッセージでありながら、多義性を内包していて、多様な解釈が成り立つ、あるいは解釈する必要さえない、そういう作品だから好きです。 * とっても楽しかったのが、スプツニ子!さんの 「ムーンウォーク☆マシン、セレナの一歩」 でした。 映像と音楽は、スプツニ子!さんが YouTube にアップしてくれているので、こちらで楽しめます↓ http://www.youtube.com/watch?v=6P1uFNdKdQA&feature=c4-overview&list=UUYq6WTv0LBBOa41PLHYKyJg 出演は、女の子が遠藤新菜(えんどう・にいな)さんで、女神役がスプツニ子!さん本人。 安アパートが、思いっきりキッチュな理系女子の秘密基地になってるだけで、元気が出てくるテーマです。これまで男の足跡しかない月面に、ハイヒール痕をつけてやれ! って。 会場は、撮影に使われた女子のダブルベッドと月面車の環境展示の向こうに、このビデオ作品が大画面投映される仕掛けです。 スプツニ子! さんは、ずいぶん恵まれた境遇のかたのようです。その能力+ルックスで人を惹きつける力をうまく使い、いろんな制作に集人・集客して、周りの人たちを元気にしてほしいです。 * リチャード・ウィルソンさんの No Numbers というイリュージョン体験空間は、入場40分待ちだったので、断念しました。ちょっと心残り。 「うさぎスマッシュ 世界に触れる方法(デザイン)」展は、1月19日まで東京都現代美術館の3階と1階で。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Jan 13, 2014 04:04:40 PM
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