テーマ:政治について(19975)
カテゴリ:ぼくの疑問符
原子力規制委員会の再稼働審査が遅々としていると、経済損失は千億円台だ。積上げれば兆円台になる日も近い。
そのカネがあれば、あれもやれる、これもやれると、わたしのようなフツウ人は考える。 電気新聞 平成26年6月30日8面 「オピニオン」 より ≪性 善 説 は 捨 て よ う 川内(せんだい)原発1号機・2号機の優先審査決定から既に3カ月、補正申請は出たが審査書案が未だに出来ない。この審査停滞を原子力規制委員会 (NRA, Nuclear Regulation Authority) 側は一方的に事業者 (=電力会社) の準備不足に起因すると主張しているのだが、不可解なのはメディアもそのニュアンスで報道していることである。 川内1・2号機の事業者ヒアリングはまもなく500回に達する勢いであり、これだけの会議が行われているのに未だに完了に至らない原因が 100% 事業者にあると考える方が不自然であろう。どうして誰も NRA 側にも基準の適合条件を明示しない、後出しの宿題を出す等の問題がある、と言おうとしないのか。 先日開催された東海第二原発と東通(ひがしどおり)1号機との合同審査会合で、NRA の委員は事業者側の準備不足を厳しく指摘し、 「とりあえず申請して議論の中でクリアしようと考えるのは困る」 と述べた。しかし、どんなに書類を整備し万全の体制で臨んでも次から次へと宿題を「後出し」され審査が進まない現状を見れば、事業者が 「どうせどんな宿題を出されるかわからないのだから最低限の適合性を示しておいて、後は議論で解決しよう」 と考えるのは当然ではないか。 長期化の責任は 99% くらいは NRA にある、と筆者は見ている。 それをある論文で指摘しようと事業者 (=電力会社) にレビューしてもらったところ、こう言われた。 「同感ではあるが、NRA をいま刺激するのは控えてほしい。もっといじめられるから」。 これが、メディアも事業者側を擁護する報道をしない原因のようだが、言うことがまるきり “いじめられっ子” ではないか。 いじめっ子を怒らせたくないといって抗議しなければ、いじめっ子に誠意は通じるのか。余計つけあがるのではないか。 敷地内破砕帯問題で NRA と議論中の電力関係者も似たようなことを言っていた。別の審査に影響するから訴訟は考えていないと。 それが約1年前。現状はご存知の通り。もういい加減、性善説は捨てよう。 (瑞)≫ 審査をいい加減にせよというわけではない。 ただ、原子力規制委も、無謬の官僚集団としてふるまうだけではなく、ときには不明を恥じてみせ、審査加速のために事業者 (=電力会社) と同じ位置に立とうとする心を見せてほしい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Nov 2, 2014 11:59:56 PM
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