カテゴリ:美術館・画廊メモ
ぼくが画廊で買ってくる作品で、うちの彼女(=妻)が素直に「いいね」と言ってくれる作品はほとんどありませんが、この作品は珍しく彼女の「いいね」がもらえました。
前澤妙子 “shi-shi” 今年平成27年2月に Shonandai MY Gallery で買った作品です。“shi-shi”は「獅子」の意。 絵具の線描きが盛り上がるチューブ画材は短期留学先のフランスで見つけたものだとか。鮮やかな彩色は七宝焼きのようなうつくしさ。 絵全体が謎かけになっていて、見ていて飽きないですね。 この作品の作家・前澤妙子さんが、出身の創形美術学校併設のギャラリーで6月20日まで個展をやっています。うかがって、前澤さんにも会うことができました。 下の作品はその個展の DM にも使われたもの。“kirin” (麒麟)というタイトルですが、ぼくはミュージカル「キャッツ」を思い起こします。 前澤妙子 “16 * kirin” (平成26年作品) いっぽうこちらは、緑と茶色と紫の色づかいが絶妙。欲しいなと思った。 前澤妙子 “03 * obito” (平成26年作品) ここで、今年2月に “shi-shi” とともに買った、わたしのコレクション作品をご紹介しておきます。 作品タイトルの桜花というよりも、雪ん子のイメージです。 前澤妙子作品に出てくるこの子供キャラは、哀感の裏に獣性をもとどめていて、気になる存在。 前澤妙子 “cherry blossoms Notre-Demoiselle” さて、開催中の個展出展作品の中から版画作品も2点ご紹介します。 前澤妙子 “cosmo dog”(版画) 前澤妙子 “cosmo dog – scarf”(版画) 個展の壁面を飾っているのは、縦2メートル、横4メートルの横断幕のような作品。 フランス留学時に急遽 グループ展に参加することになり、担当した大きな壁面を従来からのサイズの作品では埋めきれず、思い切って布に一気呵成に描いたのだそうです。 前澤妙子 “19 * Gold cloud, black cloud and kernel” 前澤妙子さんは、平成16年に創形美術学校 研究生・研修生 修了、京都造形藝大卒業* 後に、東宝映像阿部美術で仕事をしたあと、多摩美大大学院で技を深めて、平成26年にパリに渡り、Cité internationale des Arts(パリ国際藝術会館)で研修をおえて帰国、という略歴です。 (* 創形美術学校ファインアート科と京都造形芸術大学・通信教育部は、併修制度があるのだそうです。だから平成16年に2校を同時に修了・卒業しているのですね。) Cité internationale des Arts というのは、文字通り訳せば「国際藝術都市」。居住スペースとアトリエがセットになったスペースが300ユニットあまり備わった建物です。すばらしいですね。 こういう藝術創造センターを作り、運営していることが、藝術の都・パリの証と言えるでしょう。 いまこのブログを書きながら Cité internationale des Arts について Wikipedia で読んで、前澤さんにそこでの生活やアーティストたちとの交流のことなど、もっとお話を聞けばよかったなと思いました。次にお会いしたら、いろいろお聞きしたいです。 パリ国際芸術会館 第26回派遣 前澤妙子展 日時: 平成27年6月1日~20日 10時~17時 場所: 創形美術学校 Galleria Punto (豊島区西池袋三丁目31-2) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Jun 14, 2015 07:33:54 PM
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