カテゴリ:美術館・画廊メモ
ことしの藝大卒展(第64回東京藝術大学卒業・修了作品展、平280126~31)に行って収穫だった作家のひとり。京橋三丁目の Gallery b. Tokyo で3月5日まで個展を開いている。
藝大卒展では彫刻棟に足をのばすか逡巡した。しかし、一室を漆黒の暗闇にし部屋の中央と壁面にステンドグラスの立体人物像を置いて内部から照らし出した佐宗乃梨子(さそう・のりこ)さんの作品展示を見て、来てよかったと思った。 佐宗乃梨子 “KAGUTSUCHI” (修士課程修了作品。カグツチは記紀神話の火の神) 佐宗乃梨子 “UTERUS” (修士課程修了作品。「子宮(uterus)」の形が産みの神となったか。) Gallery b. Tokyo に作家本人がおられたので、ステンドグラスの彩色について聞いた。ガラスの一片一片に手作り感があり、色も単色ではなくまるで絵具で裏から着色したように見えるが。 「着色ガラスは輸入品を買いました。平面やランプシェード型のステンドグラス作りをしているひとはそれなりにいるので、その人たちのために着色ガラスが売られています」 着色ガラスが買い物だからといって、佐宗作品の価値が下がるわけではない。 油絵だって、いまどき鉱物の粉を練るところから絵具づくりをする作家は稀だろう。それと同じで、着色ガラスはもちろん買い物でよろしい。 佐宗乃梨子 “Half man” 個展で床の中央に置かれた酒飲み男は、渋谷の路地裏のバーに置いてみたいね。 こんなところに置いてみたいなと あれこれ想像がふくらむすてきな作品群だ。 佐宗乃梨子 “Half man” 佐宗乃梨子 “Half man” 下の作品は、学部卒業作品だそうだ。ステンドグラスの表面にウジ虫がわく、ちょいと「おどろ」な作品。 佐宗乃梨子 “Living Dead” 佐宗乃梨子さん、今後ともご活躍を! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Mar 1, 2016 08:10:37 AM
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