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カテゴリ:本
『幽霊人命救助隊』
高野和明 著 自殺して、あの世とこの世の茫漠たる狭間にいる3人の男女。 そこに新入りがやって来た。大学受験に失敗した浪人生裕一だ。 その自殺者4名の前に神が現れた。 「バカな死に方をした償いに地上に降りて自殺志願者100人の命を救え。成功すれば天国へ行けるが、失敗すれば永遠にこの狭間で彷徨う事になる。」と言い。レスキューセットを渡し4人を地上へ放り出す。 主人公が自殺した者たちで、これから自殺する人を助ける、明るい話になるわけはないのに それほど重苦しくも無い。これは4人の設定が絶妙だからだろう。 彼ら4人の会話はギャグの連続で、これが重苦しさから救ってくれる。 救助対象者の抱えている問題は、どれも日本の現状を深くえぐっていて、志願者を個別に救うより、日本という病んだ社会を救くわなきゃどーしようもないと思ったりもした。 イジメ、ウツ、借金苦や病苦、次々に現れる救助対象者は皆孤独で誰にも相談できずに思い詰めている。そんな彼らを救うのはとても困難。 ノルマ100人を達成するため次々と救助に向かうが、助けられた人のその後も気になる。 1章を読んでて、情景が浮かんでくる。映画かドラマにでもなりそうだなぁと思ってたら 著者は映画関係の仕事に就いてたようです。なるほど。 昨日の夕方図書館から借りてきて夜までには読了。 一気に読める面白さでした。 幽霊人命救助隊 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年09月15日 10時12分00秒
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