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カテゴリ:本
『虹果て村の秘密』
有栖川有栖 著 内容(「BOOK」データベースより) 推理作家にどうしてもなりたい12歳の少年・秀介は、憧れの作家二宮ミサトを母にもつ同級生の優希(刑事になりたくてしょうがない)と、虹果て村にあるミサトの別荘で夏休みを過ごすことになった。虹にまつわる七つの言い伝えがあるのどかな村では、最近、高速道路建設をめぐって賛成派と反対派の対立が激しくなっていた。そんな中、密室殺人事件が起こり、二人は事件解明におとなも驚く知恵をしぼる。がんばれ、未来の刑事とミステリ作家。 いい歳した私が完全にはまってる「ミステリーランド」 今回も名探偵は小学生です。 この本の中で、ミステリを読んでた秀介はその本のトリックを明かされてしまい、面白さが半減したと嘆いてます。ですよね。犯人を教えられるのは最悪ですが、トリックをばらされるのもそれに次いでやって欲しくない事。なので犯人にもトリックにも関係の無い感想を。 高速道路建設を巡っての対立は賛成、反対、両者の言い分共正しいような気がします。 この難しい問題に、とある大人がこう言います。 「ここまではわかる、というところまで考えてここまではできる、といことを実行したら、あとは未来の大人に任せるしか方法はない。つまり、今はまだ子供のあなたたちが解決するのよ。」(原文のまま) 子供たちは先送りじゃないかとツッコミますが、それに対して 「できることをグズグズしてやらないのは先送りだけど、できないんだもの。(中略)これは順送りなの。あなたたちも大人になったら、きっとあとの世代に託す問題を抱えるわ。だからおあいこ。大人は世界中どこでも、いつの時代でも子供にこっそりあやまっている。『こんなことが解決できなかった。ごめんよ。あとはたのんだ。』って。でも、同時にこうも思っている。『怒らないで欲しい。君たちが子供のうちに解決させた問題もあるんだよ。』それが永久にくり返されてるのよ。人間がこの星に生きてるかぎり。」(原文のまま) このくだりを読んでちょっと襟を正しましたね。で、何を解決したか考えてみましたが、私が大人と言われる年齢になってから20数年、何か解決してるかな。 一時期ひどかった河川や海の汚染はずいぶんマシになってきてます。環境に対する意識が向上してきてますよね。 でも地球温暖化の問題は次の世代まで持ち越すかもしれない。 年金問題、食の安全、教育、医療、介護・・・・・問題山積みです。 「これは解決したよ。」と胸を張れるよう頑張ります<何を?どうやって??それが難しいんですよねぇ。 この本は大人にも子供にも読んで欲しいです。 虹果て村の秘密 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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