『野球の国のアリス』
北村薫　著

野球が大好きな少女アリス。彼女は少年野球チーム「ジャガーズ」のピッチャー、つまりエースだった。小学校卒業と同時に野球をやめてしまったアリスは、「ジャガーズ」を取材しに来た小説家に不思議な話を語りはじめ…。


ミステリーランドに納められているものの、ミステリー色はほとんど無い。
女の子が不思議な世界で活躍するファンタジーでした。
予備知識として「不思議の国のアリス」や「鏡の国のアリス」を知ってるとニヤッっと出来ます。

小学校を卒業したばかりの子供たちとは思えないほどしっかりしてる。
大人過ぎないかい？？と思ったが、最近の読者（子供たち）は言外の意味を読み取ったり、
行間を読むなんて事をしないんだそうだ。噛んで含めて、全てを言葉にして説明しないと
伝わらないんだそうだ（本文中にそんな意味の事が書かれてました）。
それでやたらと理屈っぽいのね。



野球の国のアリス




『魔王城殺人事件』
歌野晶午　著

内容（「BOOK」データベースより）
星野台小学校5年1組の翔太たちは、探偵クラブ「51分署捜査1課」を結成した。いくつかの事件を解決し、ついに、町のはずれにある悪魔の巣窟のような屋敷、デオドロス城(僕たちが勝手に名付けた)にまつわる数々の怪しいウワサの真相を確かめるべく探険することに!潜入直後、突然ゾンビ女(?)が現れたかと思うと、庭の小屋の中で謎の消失!新たに女子2人が加わった「51分署捜査1課」は再び城に。今度は小屋の中で乳母車男(!?)の死体を発見してしまうのだが、その死体も消滅してしまう。やはりデオドロス城には何かただならぬ秘密が隠されているのだ。


ダメ！！！と言われると無性にやりたくなる、そんな子供たちが巻き込まれてしまった殺人事件。少年たちは死体消失の謎が解けるのか？？


主人公は小学生。小学生は学校もあれば塾もあるし、いろいろ忙しい身であれば、
不可思議な事件に遭遇したからって、その謎を解きたくてしかたないとしたって、それに集中して当たるわけにはいかない。そんな子供たちの日常の描写が内容を散漫なものにしてしまったようだ。集中できなくて読み終えるまでに2日もかかってしまった。



魔王城殺人事件