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2009.10.26
テーマ：■ヨガ・ピラティス■(2543)
カテゴリ：YOGA
今日から小さい王子様は修学旅行です。
シンガポールは暑いかな？ ちゃんと食べることができているかな？ 何も知らせがないということは・・・大丈夫♪ ・・・と、自分に言いかきせています。 さて、あともう一息まできました～！ インド哲学もう少し知りたい人のための書籍案内♪ ●宮元啓一・石飛道子訳・解説 『インド新論理学派の知識論 ―「マニカナ」の和訳と註解』山喜房佛書林 西暦紀元後１３世紀になると、 論理学派であるニヤーヤ学派は、形而上学の基礎にほぼ全面的にヴァイシェーシカ哲学を据え 厳密な定義と揺るぎない術語体系のもとに 新しい精緻な（その反面、煩雑な）論理学（新論理学、ナヴィヤ・ニヤーニ）を築いた。 その最初の完成者がガンゲーシャという学匠で 彼が著した『タットヴァ・チンターマニ』（真実の如意珠）が その後の同派の根本テクストとなった 西暦紀元後１７世紀のものと推定される『マニカナ』は 『タットヴァ・チンターマニ』を要約したおそらく最小の網要書である。 本訳書の冒頭には 訳者の手になる「今までのインド新論理学研究と『マニカナ』」 「インド新論理学の基礎術語解説」が付せられている。 『マニカナ』本体はかなり難解なので 読者はそれ 特に後者を熟読そいておくことが望まれる。 なお訳者のひとり石飛道子氏が 夫君の石飛貞典氏とともに作成した『マニカナ』サンスクリット語原典に対する詳細な索引が 石飛道子氏が主宰しているインターネットのホームページ（http://homepage1.nifty.com/manikana/）に 掲載されているので是非参照されたい。 入門・解説 編 インド哲学、インド仏教を含むインド思想史を概観したいなら ●中村元 『インド思想史第2版』岩波全書 ●早島鏡正・高崎直道・原実・前田専学 『インド思想史』 東京大学出版会 この二書が適当。 前者は小さな分量の中に情報が大量に載せられているので 固有名詞のオンパレードに悩まされるが 執筆者がひとりだということで 内容に一貫性がある。 後者は平易な解説がほどこされているので読みやすいが 執筆者が複数だということのために 通読にはあまり向かない。 したがって パートごとに頭を切り換えて読むと良い。 ●早島鏡正監修・高崎直道編集代表 『仏教・インド思想辞典』春秋社 この種のものとしては唯一のもの。 術語、固有名詞中心ではなく、 テーマにもとづく項目設定になっているので 仏教、インド哲学に体系的理解には大変便利である。 ●辻直四郎 『インドの文明の曙』岩波新書 ヴェーダ文献の内容を正確に紹介した名著。 ●前田専学 『インド的思考」春秋社 インド哲学の根本テーマを連ねて論じたエッセイ集。 ケーシャヴァミシュラ著『タルカバーシャー』という 論理学、知識論の網要書の訳と解説も収められている。 ●渡瀬信之 『マヌ法典』中公新書 同じ著書による同名前掲の訳者への解説書。 同じ著者によるものであるから 訳語の不統一に悩まされることがない。 インド伝統法学研究の最先端を盛り込んだもので あまり簡単ではないが 『マヌ法典』を理解するのは この書の内容がわかっていないと無理である。 ●上村勝彦『バガヴァッド・ギーターの世界 ― ヒンドゥー教の救済』NHKライブラリー  ヒンドゥー教のバイブルと称される『バガヴァッド・ギーター』（前掲訳書）に対する同じ著者による解説書。 『バガヴァッド・ギーター』は ややもすると雑多、不統一との感を受けるので 統一的解釈を施した本書はきわめて有用である。 ●服部正明 『古代インドの神秘思想』講談社現代新書  ウパニシャッド文献群には 一見まったく関係のないものと見なす神秘的同置の思想が随所に見られる。 突拍子もなく見えるそうした思想にも 基本的な思考パターンがあり 本書はそれを詳細に明らかにしている。 やや難解かもしれない。 ●宮元啓一 『仏教誕生』ちくま新書 最初期の仏教のありさまがわかるので貴重な『スッタニパータ』（和訳には中村元訳『ブッタのことば ― スッタニパータ』岩波文庫がある）の解説書というのを意識して書いたもの。 仏教だけではなく インド哲学研究の視点からも書かれている。 ●宮元啓一 『インド死者の書』鈴木出版  インド人の死生観の変遷をたどったもの。 因果応報に思想が輪廻思想へと組み込まれることによって インド人の死生観がいかに論理的なものであるからがわかる。 ●桂紹隆 『インド人の論理学 ― 問答から帰納法へ』中公新書  西暦紀元後６世紀にディグナーガ（陳那）が確立した新しい仏教論理学（新因明）を中心に ヒンドゥー教側のニヤーヤ学派の論理学をも視野に入れて解説したもの。 特にインド論理学の帰納論理学的性格の焦点を当てて論ぜられている。 今日はここまで・・・ また続く～ でも、あとちょっとで終わります～ お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
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