大ちゃんにさわると
土手で会うお友達は、どちらかと言うと若い子の方が多くなりました。 数ヶ月、1歳・・・ なんだか遠い昔のような響き。 もしお友達を2班に分けるとしたら、大ちゃんは年配組です。 向こうで遊んでいるのは、カイ君とベアちゃん。 ふたりともまだパピーちゃんです。 8歳の小太郎君は、若いふたりをただ眺めていました。 ・・・柴犬さんらしくて微笑ましい限り。 うちの柴犬さんは、 背を向けて休んでいました。 柴犬さんらしい・・・というか、大ちゃんらしいわ そんな時、カイ君のお姉ちゃん(小学生)が、リードをペアちゃんのお父さんに託し、 大ちゃんに近づいてきました。 お子さんが苦手な大ちゃんは、警戒モードになっています。 カイ君のお姉ちゃんは、会うと必ず、 「大ちゃん、お願いさわらせて。」 とそっと近づくのですが、 大ちゃんはこの通り、思いっきり逃げ腰です。 小太郎君のお母さんが、お姉ちゃんの目の前でヨシヨシ・なでなですると、 ものすご~くうらやましがって 「私がもっと大人になったら、大ちゃん触らせてくれるかなぁ?」 「早く大人になりたい。」 なんて言ってくれました。 できることなら、私の歳を10歳でもいいからもらって欲しい。 いやしかし、自分ちには若くて元気盛りのカイ君がいるにも関わらず、 なんで 「大ちゃん」 にさわりたいの? お姉ちゃんはその理由を教えてくれました。 大ちゃんは、なかなかさわらせてくれない分、 さわれるとご利益がある・・・というのです さらに詳しく聞くと、 「この前、大ちゃんにちょっとさわれた時、学校でイイ事があったの。」 「イイ事って?」 ベアちゃんのお父さんが興味深く突っ込んでくれました。 席替えで、一組だけ女子同士の席があり、そのクジを引くことができた・・・というのです。 内容は、小学生の女の子らしくてなんとも微笑ましく思えたのですが、 何より、彼女にとってイイ事が起こり、それが 「大ちゃんのおかげ」 と 結び付けてくれたことに感謝せずにはいられませんでした。 普通、 こんな態度を取られたら、「ふんっ、かわいくない奴あっかんべ~」 って ならないかなぁ? お姉ちゃんと大ちゃんの様子を見ていたベアちゃんのお父さんがポツリ。 「今、大ちゃんが白い服を着ている姿が見えます。」 柴犬神社の神主として、新商売でも始めるかっ