怖かった・・・
今日昼過ぎ、 久しぶりに五色浜まで車を走らせました。 お昼はたいてい貸切状態で、砂浜に着いた途端、大はしゃぎ 大ちゃんなりに、砂の感触を確かめたようです。 並んで歩くと、大ちゃんのテンションが伝わってきます。 「お、今日はめちゃくちゃ遊びたい気分やね?」 そう感じたので、バッグの中に手を入れて、 ゴソゴソ探している時から、大ちゃんにはもう分かっていたようです。 は~い、お待たせ ボールの中でも、この軟式テニスのボールが一番のお気に入り。 時にブンブン頭を振りながら得意げに走り回ります。 こんなに大好きなテニスボールだけど、 飽きるのも結構早いんだよね・・・ まぁ、そうなるだろうと予想していた私は、 あらかじめ次なるターゲットを見つけて用意しておりました。 思った通りに動く大ちゃん。 先に砂浜に立てていた木の棒をがじがじし始めました。 ほら、遠慮なくやりなさいや~ 飽きてもいいように、次の次まで用意しているから。 ほら、ここも台本通り 「やっぱりねぇ」 と私も大喜び。 なんてことない・・・けれど、私たちにとっては穏やかで楽しい時間が過ぎていました。 そう、この時までは・・・。 この後、とんでもない恐怖を味わうことになるなんて、想像できるはずがありません。 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 遊びに飽きた様子だったので、もう帰ろうと砂浜を並んで歩いていると、 突然、1匹の犬が目の前に現れました。 ノーリードだし、辺りを見渡しても飼い主らしき人がいません。 脱走? 野良犬? 大ちゃんよりもひと回り大きな体で、さらに近づいてきます。 最初は穏やかな顔かな?と思ったのですが、 小さな唸り声が聞こえてきました。 「う~」 鼻にしわを寄せ、歯茎が見え、唸り声は次第に大きくなりました。 「やばい」 そう思った瞬間、大ちゃん目がけて襲いかかりました。 逃げようとする大ちゃんの左腿を咬み、大ちゃんは声を出しました。 「ギャイン」 私は大ちゃんを自分の後ろに回し、大声を出しました。 何て言ったかは覚えていません。 そして、ゆっくりとその犬から遠ざかるように歩き、砂浜を離れました。 幸い私たちに再び襲いかかることはなく、砂浜に残ってうろつき、ひたすらマーキング。 その犬は、どうも女の子のようでした。 砂浜から車へ戻るまでの間、心臓バクバクで喉から出てきそうでしたが、 大ちゃんに動揺が伝わらないよう、努めて明るくふるまったつもりです。 当の大ちゃんは、と言うと、 猫を追いかけたり、おやつを食べたり、いつもと変わらない様子。 出血も、外傷もなく、恐怖で体を震わすこともなく、とりあえず安心しています。 帰り道も、いつもの大ちゃんそのまんま。 あまりにも穏やかなので、あれは夢だったのか?と一瞬思ってしまいましたが、 いや違う・・・ ハンドルを握りながらも興奮が冷めることはありませんでした。 そして、色々考えてしまいました。 もしまた同じような場面に遭遇したら、もっとひどい状況だったら、 私はどういう行動をとればいいだろう? ・・・というより、どういう行動をとるだろう? と想像しました。 手にバットのようなものを持ち、体全体を使って大きくそれを振り落としている姿が 見えました。 ひたすら殴り続けている私は、鬼の形相です。 相手が倒れるまで、容赦なく・・・。 動物虐待はもちろん反対だけれど、私はこんな恐ろしい自分の姿を想像していました。 今日のことを思い出すだけで恐ろしくてたまりませんが、 大ちゃんを守るためなら、そういう覚悟も必要だと思いました。 こんな私は間違っていますか? 皆さんならどうしますか? お気に入りの砂浜だったけれど、しばらくは行くのを止めておきます。