実は90%の削減が必要なです。
2月16日に京都議定書が発効されました。日本は1990年比で二酸化炭素の排出量を6%削減する必要があります。また日本では二酸化炭素の排出量が1990年比で8%も増えてしまいました。したがって合計14%の二酸化炭素を削減しなければなりません。ところで14%削減すれば地球温暖化は防げるでしょうか。実は14%削減だけではまだまだたりません。大気中の二酸化炭素濃度を360ppmに安定させれば温暖化は防止できます。そのためには地球全体で今の二酸化炭素の排出量を60~70%削減しなければなりません。排出量の多い先進国ではそれ以上の削減が本当は必要なのです。では日本はどれくらい削減する必要があるのでしょう。京都大学の松岡護教授(環境工学)によると…。「日本は80~90%を削減しないといけない計算になる。 たいへん厳しいが、達成しないと国内でも悲惨な影響を受けることになる。 あと半世紀、できるだけ早く、本格的に取り組む必要がある」(2005年2月16日「讀賣新聞」)「悲惨な影響」とは例えば昨年公開された映画「デイ・アフター・トゥモロー」のような状況です。温暖化により海水の循環が止まると赤道一帯の熱が高緯度地方に伝わらず氷河期のような寒冷化が急激に起こる。英国のサウサンプトン海洋学センターによると、「十分な温暖化対策をとらなかった場合、今世紀末までに30%の確率で海水の循環が止まるという結果」(同紙)が出たそうです。14%削減は「十分」ではないですが、大きくて小さな第一歩と言えるでしょう。