集合時刻は守りましょう
「集合は12時です」そう聞いたはずだったが何を思ったのか私は、「集合は1時」と勝手に思いこんでいた。ストラスブール最終日。午前中、次女と二人でストラスブールを観光した。大聖堂からプチフランスへ。そしてトラムに乗って大型量販店オーシャンにも行った。お昼の12時には大聖堂前のベンチでオーシャンで買ったサンドイッチを次女と食べていた。「あと1時間もあるなあ。 次はどこへ行こう」などと次女と話し再びストラスブールをぶらぶらした。「ちょっと早いけどいったんホテルにもどろうか」12:30ホテルに戻る。受付に預けていた荷物がない。「もしや……」すると受付のお姉さんがフランス語で私に声をかけ手紙をくれた。見ると英揮さんの置き手紙。「集合は12時ですよ!」とあり、「12:50発オッフェンバッハ行きの電車に乗ります。 急いで駅に来て下さい。 間に合わなかったらハイデルブルクのユースホステルに直接来て下さい」とある。あと20分。受付のおねえさんにメルシーと礼を述べ大急ぎで駅に向かう。走って行っても間に合わない。トラムで行けば何とか間に合いそう。しかしどのトラムに乗ればいいんだ。当てずっぽうでエイヤとトラムに乗り込む。街の景色を凝視。確か駅はこの方向……。2年前、長女と駅に向かった道を思い出す。見覚えのある風景だ。よし、これで駅に着ける。トラムで駅に着き階段を駆け上がり駅構内をダッシュ。「ストラスブールで原田親子が消えました」オッフェンバッハ行きの電車内で英揮さんはそうみんなに伝えたらしい。出発2分前われわれ親子は同電車に乗り込んだ。フランスもドイツ同様改札なしの駅。背中は冷や汗交じりの汗でぐっしょりだった。