偶然は必然 2019.01.19(土)
阪急石橋駅で梅田行きの急行に乗る。満席で立っていると、次の蛍池駅で空席ができた。右膝がまだ痛むので私は席に着いた。するとその次の豊中駅でお婆さんが乗って来た。私は席を譲るのを一瞬ためらってしまったが、やはり席を譲ることにした。どうぞ。「ああ、ありがとう」と言われ少し恐縮した。その数秒後に、こんな車内放送が流れ、驚いた。「お年寄りや妊婦の方、お身体の不自由な方に座席をお譲りいただけますよう、…」やれやれ、放送の前に席を譲っていてよかった。そう思い浅田次郎さんの本『僕は人生についてこんなふうに考えている』86頁を開いて読むと、次の記述に出くわしたのだ。「電車で老人に席を譲る、ということに関しても、皆が勘違いしています。『老人はカラダが弱いから席を譲る』というのが今の教育ですが、儒教的な倫理観から言うと『お年寄りは私たちの生活を築いてくれた先輩だから、それに感謝して席を譲る』のです。お年寄りは、思いやるのではなく敬う対象なのです。」『絶対幸福主義』私はさらに驚いた。そして納得した。【中古】 僕は人生についてこんなふうに考えている 新潮文庫/浅田次郎【著】 【中古】afb